雑種のひみつの『秘密』

清水玲子先生の『秘密』について、思いの丈を吐露します。

秘密の遺品

 

アマプラで見てる『NCIS』、現在あがってる最終話まで2周目見終わりました。

次は最新シーズンがアップされた『NCIS:LA』をこっちも2周目、シーズン1の第一話から見始めたところです。こっちは現在シーズン11まで見られるので、年内に見終わるか見終わらないか、ってところかな。

 

さて『NCIS』の現在見られる最終話で、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のドクが出てきます。真珠湾攻撃で沈んだ戦艦アリゾナの生き残り役です。戦艦アリゾナに乗っていた人たちは希望すれば死後、アリゾナに遺骨を置いてもらえるそうなんですが、ドク(の役の人の役(ややこしい))は自分がアリゾナに乗っていたことを証明するものを持っておらず、それを解き明かす、という話です。

どうしても仲間のそばに葬られたい、と切々と訴える姿に、胸が痛みました。

 

こちらは捜査中に心臓発作で亡くなったドクの遺骨を、沈んだままの海中のアリゾナまで潜水夫が運ぶところ。

字幕は戦時中の話です。

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わたしは自分の死後のことは(死んでるから)どうでもいいんですが、薪さんはどこに行きたいかな、とふと思いました。

※以下、亡くなったあとのことを妄想してますのでご注意ください。死ぬときの話とかはしてませんし途中から鈴薪妄想にシフトしますので、特に気にならない方はお進みください。

 

 

薪さんは親戚に見限られ設定がすでに天涯孤独でひとりで生きてるので(←自分で書いててツライんですけど)、「エンドゲーム」もあったし「死ぬのは怖くない」とか言ってるし、いろいろ身辺整理は普段からやってると思うんです。弁護士兼遺言執行人と税理士は雇ってるだろうな。

公式で財産持ちなので、面倒といえば面倒かもしれない。気にせず全部どっかに寄付とかしそう。青薪展開的には舞の信託財産とかにしてるぶんもあるはず。

 

で、問題はどこへ行きたいか、なんですけど。公式ではどうしたって鈴木さんだろうな、と思っちゃうんですよね。

けど鈴木さんは鈴木家の墓に入ってるでしょ。すると物理的に近くに葬ってもらうのは無理だから、となるともうご本人的には無縁墓地でもなんでもいいと思うんだろうけど、でもそれだとたぶん岡部が困るだろ、とやっぱり「海に撒く」とかの手続きを事前にすませてそうな気がします。

 

『秘密』の人たち(=この場合、青木と岡部)って、律儀に亡くなった場所とかお墓とか行くから、薪さんが散骨を望んだりしたら、みんな反対するだろうな。でも遺言執行人がやっちゃうの。

青木は立ち会って、そのあとはいつどこで海を見ても薪さんを思い出すといい。そして生涯再婚せず長生きして、ずっと薪さんを思い続けるといい(青薪くっついてる妄想が混ざり始めました)。

 

青木は、薪さんとくっついてもくっつかなくても、薪さんとの思い出や思い出の品をたくさん持つことになるのは間違いありません。公式でくっついてくれなかった場合の思い出の「品」って、間違いないとか言っといてあまり想像つきませんが……やたら高級な万年筆とか、手紙を書くのにでも使え、ってなにかの折にくれてるといいのに。

が、薪さんは、鈴木の遺品ぽいものをなにかひとつでも持ってるんでしょうかね。なんかカネやモノに執着しなさそうなイメージしかないし、映像記憶持ってそうでいつでも姿や出来事を鮮明に思い出せそうだから、遺品とかにもこだわらない感じしかしないけど。

 

 

ところで遺品ぽいものといえば。買ってそのまま放置された婚約指輪、あのあとどうしたの克洋くん。お願いだから店に返したって言って。

いやでもアレただのリボンがかかった小箱で、なんか婚約指輪だって勝手に思ってたけど、違うんじゃないの? 滝沢がドヤ顔で「何故鈴木は婚約もしなかったと思う?」とかエラソーに言ったときに青木があの場面を思い出してただけで。

なんかいつの間にか記憶のすり替えが起こって、鈴木が悩んで??たときに目の前にあったのは指輪のケースだったような気がしてたけど、確認したら全然違った、ただのリボンがかかった箱だった。しかも薪さん、それの近くに手をついてまったく気にしてなかった。

↓ コレ

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これはきっと、どっかの部署の女の子にバレンタインデーにもらってしまった高級チョコレートにちがいない、うんきっとそうだ。それで名前も書いてないし誰だろうどうやって返そう、と律儀に悩んでたことにしよう(気にせんと食って処分してしまえ)。

 

だいたいさあ、「冬蝉」で鈴木さん、「おまえ、つきあいわりーな。最近」って言ってるじゃないですか。亡くなる直前ですよ。「最近」だよ。

※時系列の確認はこちら:なぜ鈴木は死ななければならなかったのか

※この↑とき適当なこと言って無理矢理自分を納得させてみましたが、なんで鈴木が死ななければならなかったのか、現在はますますわからなくなっています

新装版10巻のプロファイルで、あそこの鈴木さんの顔と全身とワンコとどれもめちゃ好きなんですけどそれはおいといて、ダイビング・サーフィン・スキー(の少なくともどれかひとつ)に「雪子と付き合うまでは毎年、薪を連れて行った。」ってあって、すずまきすとをイラッとさせてるじゃないですか。でも亡くなる直前の夏に「最近」って言ってるってことは、薪さんを連れて行かなくなって(文脈上)代わりに雪子さんを連れて行くようになったのは、っていうかたぶん薪さんが遠慮しただけで鈴木はのほほんと「3人で行こうぜ!!」とか言ってたにちがいないと思うんだけど、とにかく薪さんがハブられたのは、その前の冬のみ。あとはせいぜい早すぎる夏かその前のGWの寒すぎる海。だと宣言します。

 

なにが言いたいかというと、鈴木さんが雪子さんと付き合った期間は、とても短かかったのです。論理的帰結としてそうなります(断言)。

付き合いだした秋あたり(←どうしても付き合った期間を短くしたい)に誘われて出かけたら雪子さんもいて紹介されて、そのあと「今年のスキー、雪子も一緒でいい?」とか言われて、「いいわけないだろっっバカ!!」と思っても黙って「ふたりで行けよ、初めてのクリスマスだろ」とか言って断って、っていう冬だったんでしょうきっと。あっっっ鈴木ヒドイ。

そう考えると鈴木は、毎年毎年ずっと一緒に行ってたスキーに突然同行しなくなり「雪子さんつれてけよ、おまえがスキー教えろよ、「克洋くん流石ーっ」って惚れ直すよ!」と付き合い悪くなった親友と、付き合って半年程度でまだあまり一緒に出かけたりしてない彼女を、なんとか仲良くさせようとして誕生日にかこつけて無理やり仙台旅行に連れ出したのです。そして第三管区の建物を台原森林公園で見た、という正解が見えてきます。

 

なお「どうした…鈴木」のあとには、チョコレートの贈り主を華麗に推理した薪さんが、「鈴木にはつい最近彼女ができたのでこういうものは今後贈らないように」とそのチョコを代理で突っ返す、というシーンが、今回の検証の結果として追加されました。

青木が婚約指輪だと勝手に勘違いしたのは、その突っ返す場面に鈴木氏が立ち合っていなかったからです。それだけです。

 

 

あ、だいぶすっきりした。

話題があちこち飛びましたが、鈴木さんは(雪子さんと付き合ってた半年間は多少能天気ながらも)やっぱりずっと薪さんをいちばん大事にしていた、ということが無理矢理証明されたので、嬉しいです。

鈴薪月間だからいいよね。青木も滝沢なんかに丸め込まれてないで、もうちょっと自分に自信持って(とはいえ弱冠24歳だったもんねあのとき、よく耐えたと思います)。

今回タイトルは「遺品」で始まりましたが、全然遺品の話になりませんでした。それもよし。