こんばんは。
『大奥』がドラマ化だそうですね。
よしながふみ先生の「大奥」が脚本、森下佳子さんでドラマ化します!! 来年1月スタートです! https://t.co/6G0HaDC15g
— メロディ編集部(白泉社)🌱📕✨ (@Melody_hakusen) 2022年8月23日
今年、日本SF大賞もとったんですよね。その流れなのかな。
以前一度ドラマ化だったか映画化だったかしたときのキャッチコピーは確か、「男女逆転時代劇」とかそんな感じだったはず。当時は興味が持てず関わりませんでしたが、コミックスで読んだら素晴らしかったです。
何度も言いますが「男女逆転」というのはモチーフのひとつに過ぎず、うまく使われてるけどメインテーマじゃない。ひとことで言えば、「必死に生きた女性たちの、悲しみと人生の物語」。とにかくすごい作品なので、読んでなかったら読んだほうがいいよみんな!!
あと『大奥』が再ドラマ化され、もしかしたらまた映画化もあるかも、って思ったら、『秘密』も先々ありえない話ではない、と思ったり(そして他メディア化に不信感を持ってる身としては「いやいやそんなのいらん」と思ったり)。
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さて今日はうちに醤油がなくて醤油を買いに行ったので、その話を書きました。
薪さんちに醤油がない、というしょうもない話です。 https://t.co/reEp1Vd9fL pic.twitter.com/AIb8EoZFFf
— 泉 織江 (@orie2027) 2022年8月24日
うち、だいたいなんでもあるんですけど、
常にないもの:味噌、みりん
よくなくなるもの:醤油
つまり料理しないからだよね。
薪さんち、タワマンでしょ。都会の。そこから地上に下りるだけでめんどくさいし、どこぞのスーパーまで行くのもめんどくさそうで、料理中に「醤油がない」とかってなったら買ってくるだけで小一時間かかるんじゃないかな。それともすぐ横に高級スーパーがあったりするのかな。香港のシティスーパーみたいな(それだってモールの中にあるオサレスーパーですが)。
この話の前にはたぶん、こんないちゃいちゃもあったはずです。
青木 あれ、醤油がないですよ。
薪 ふうん。
青木 ふうんって、醤油がなくて料理できるんですか。
薪 料理なんかしてないし。
青木 ……つまり先月オレが使い切ってから補充してないんですね。
薪 醤油ぐらいでガタガタ騒ぐな。なくて作れないなら外食でいいだろ。
青木 もう肉を解凍しちゃったんですよ。買ってきます。
薪 まて青木。僕が行く。
青木 え。
薪 おまえ方向音痴だし、行き慣れないシティスーパーじゃ調味料の棚もすぐ見つけられないだろ。
青木 ダメです俺が行きます。あなたひとりじゃ危ない。
折りたたみのあと、ついったにあげたものをいろいろ直したやつです。
以前みたいに一字一句見直すほどの体力がないので、勢いで書いて勢いで上げてあとから直す、という最近のパターンです。
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隣の事情
隣人とは挨拶を交わす程度。年齢も職業も性格も不詳だし、夜はいつも遅くてせいぜい朝早く出勤する日にホールで一緒になる程度。でもなんか異様な美貌だから、いろんな意味でいざというときのために適度な愛想を保ってきたつもり。
「あ……こんばんは」
今日はこっちの帰宅時にあっちが出てくるといういつにないタイミングで、週末とはいえスーツ着て出かけてることが多い人なのに、ラフにシャツを着崩しててちょっとびっくりした。いつもよりこう、ヘンなオーラ出てるし。
そういう一瞬の感想を押し隠して、普通に会釈して普通に自分ちに入ろうとしたら、彼の後ろから別の男の人が出てきてまたちょっとびっくり。でっっっかい。
「薪さん、待ってください。俺も一緒に行きます」
「醤油くらいひとりで買いに行ける」
「いやでも」
見た目より若い感じの人。敬語使ってるから仕事の部下かな。だけど変に過保護だし、距離感がどうにも微妙で、こっちが落ち着かないんですけど。
「待っててもどうせ続きは作れないですし」
「だからってついてきても意味ないだろ。肉の見張り番でもしてろ」
「でも」
「あのぅ」
わたし、おせっかいだと思う? いやだけどこれさ、どう聞いても無愛想にいちゃついてるよね。遊びに来たほうが夜ごはん作ってるんでしょ。大の大人をひとりで買い物に行かせたくないんでしょ。いいじゃん少しくらい混ぜてくれても。
「お醤油、切らしたんですか」
「あ、すみません、廊下でうるさくして」
「うちのでよかったら、1本差し上げましょうか」
「え、いやそんな」
「調味料だけ買いに下まで降りていくの、面倒ですよね。なにかもう作ってらっしゃるんでしょう。小瓶がありますから」
ここでこれ以上押し問答しても仕方ない。ふたりが立ち止まったのだけ確認して、すべての押し付けがましさと好奇心を押し隠して、すごい速さでパントリーから手付かずの醤油を1本、持ってきてやったよ。
「どうぞ」
「あああ、すみませんすみません」
「いいんですよ。待ってる肉を早く調理してやってください」
対応してたのは終始、繰り返しペコペコ頭を下げるお客人。その横で、慎ましい冷静さを保っていたポーカーフェイスの家主がやっと、ちょっとだけ微笑した。
え。なに。眩しい。見たことないほど輝いてる。
「ありがとうございます。助かりました」
「お互い様ですから」
そうそう、いいもん見せてもらったから、それもアリーナ席で。ほんと言うとお相伴にあずかりたい気分もあるけど、昨今の正しい鑑賞の仕方は、一歩下がって、ってとこらしいし。それにこれ以上同席したら、顔がにやける。もうそろそろ、むり。
わたしグッジョブ! いざというときのためにここまで保ってきた節度は、今日最大限に発揮されたね。いったいなにをどうやって作るのかな、ふたりして仲良く並んで食べるんだろうなあ。明日会ったりしたら絶対、めっちゃ機嫌のいい笑顔でお礼を言ってくれるよね。お返しは、またあの流し目を見せてくださるだけでじゅうぶんです。
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