先日特別編「目撃」の参考資料にあがっていた『死体のある光景』を入手しましたが、今日は同じ場所に併記してあった『カーマ・スートラ』が届きました。
カーマ・スートラ自体はいろいろあって、清水先生の参考資料になってるThorsonsのがなかなか見つからず、やっと発見してイギリスから届けてもらいました。でも送料無料で1000円しなかった。
初版は92年、写真の中の男女の髪型や豊胸した胸に時代を感じます(幸か不幸か誰も服を着てないので、ぱっと見はあまり古さを感じないかも)。
中はこんな感じです。
写真はモノクロ、陰影のコントラストが強くて、写真そのものはやりかたというよりは雰囲気出しって感じ。あるいは期待しすぎてる読者を満足させるためか。この本のために撮影したのかどうかはわかりません。
いにしえのインドっぽいイラストもカラーで入ってますが、そちらは好みの問題として美しくないです。
どの写真が「目撃」の参考になったのかはあまりはっきりせず……そのままじゃなくて参考にしてデフォルメして描かれたようです。
あとがきによると、この本にはカーマ・スートラの原本のテキストすべてが(英語訳で)入ってるそうです。全部読む気にはなれないけど。こまかすぎて。
一部参考までに訳してみましょう。
カーマ・スートラの実践:
男女がお互いによろこびを与え合うとき、それは適切な言葉遣いで言えば、「情交」です。
愛を交わすときには、最初に一緒にお風呂に入るのがベストです。欲情ではなく愛情をもってお互いのからだに触れ合うことができます。欲情はあとからでいいのです。それによって駆け引きも可能となります。
「カーマ」はよく「欲望」と訳されますが、単純な性的な悦楽ではありません。
「カーマ」は感覚に訴えるよろこびなのです。視覚・聴覚・触覚・味覚・嗅覚の五感のすべてに訴えるよろこびです。
うん。もう書いたね自分で。
訳の追加。これ面白かった。左のページの色付きの部分です。
愛が募ってくると、爪を押し付けたり爪で引っ掻いたり、というのをうまくできるようになります。相手が了承してくれるなら、合わせて噛みつくのもよいでしょう。爪痕をつけるやりかたには、次の8通りの方法があります——音を立てる、三日月痕、円形の痕、線を引く、虎の爪、孔雀の爪、うさぎの爪痕、青い蓮の葉。
爪痕をつけるべき場所は、脇の下、喉、胸、唇、jaghana(訳註:よくわからない)、からだの真ん中あたり、そして太ももです。とはいえ情熱が昂り過ぎるのには注意して、どこに痕をつけるかはよく考えたほうがいいでしょう。
あごや胸や下唇、jaghanaや他の場所に、痕が残らないように、しかしうぶ毛を爪でなでてぴくりと反応するくらいそっとそっと触れると、そしてそのときに爪と爪が触れて音を立てると、それが「爪による遊戯」と呼ばれます。
だいぶ意訳を入れましたが。こういうののほうがエロい(そして半分くらいは書いた気がする)。jaghanaってなに??
※ 判明しました、jaghanaは「おしり」でした。
「原罪」にあがってた『アメリカのホテル&レストラン』も見つけたんですが、同じ筆者・出版社で日本語版と英語版となぜか2冊あるんですよ。どっちもさして高くないし建築本だから買おうかと思ったんですが、出版年が88年と古かったのと、ゆえに見た感じ写真の色合いがあまり鮮明じゃないので、今回は見送りました。
同じく「原罪」にあった『新感覚の高級住宅』、タジクのレストランの元になった家とかあるかなと思ったんですが、けっこう古い本のようで取扱なしでした。
※ なおタジクのレストランについては2年以上前にタジクのレストラン2で考察してますので、当時けっこう理屈こねてがんばって考えた説なので、未読の方はぜひ読んでやってください。
参考資料探し、クセになりますね。これが楽しいのワタシだけかな。
とりあえず『カーマ・スートラ』は、建築本とか死体本とは違って直接青薪の参考書になるかもしれないので、思い出したときにたまに読んでみようかと思います。