雑種のひみつの『秘密』

清水玲子先生の『秘密』について、思いの丈を吐露します。

秘密のハンター文字

 

わたしが薪さんに出会ったのはアプリ「マンガPark」で、でした。最近エロ漫画が目立つようになり、以前からあったのかもしれないけど広告でエロ漫画ばっかり出てくるようになり、支部の広告ほどじゃないけどそれでもほんとどうにかしてくれと思ってる。プロフィールを登録してるから年齢を確認して選択的に出してる広告なんだろうけど、成人相手ならなんでもいいと思ってるんだろうか。

あと8月1日から1話を読むのに必要なコインの数が1.5倍となり、保有コインの価値が2/3に目減りしました。課金した人は暴れてるんじゃないかな。「値上げします」とはっきり言ってくれれば、サービス消費に伴う支出だと思えるからまだいいのに、「毎日付与されるフリーコインも増えるから実質影響なし」(←ある)、なんてごまかされるからモヤッとします。

 

 

さてそうは言ってもマンガParkで読みたい作品はあまりなくなってきて、最近集英社系の「ゼブラック」で、『BLEACH』と『HUNTER×HUNTER』を読んでます。三日前に読んだ内容を忘れながら遅々として読んでる。

 

BLEACH』はわたしがもうジャンプを読んでいなかった頃、留学生の間でとても流行っていて、外国人対策(???)として読んでおこうと思いながら機会を逃した作品でした。完結したときにラインマンガか何かで16巻くらいまで期間限定無料となり、太っ腹だな読んでみるかと思ったものの、最終巻が74巻と知って心が折れた(今になるとその巻数、単純に羨ましい)。

頑張って読んで少し時間が経つと内容を忘れて、また1巻から読み直して、を繰り返してるうちに無料期間は終わってしまいました。しかし悔しかったのでそのあと、単行本冒頭の「試し読み」部分のみを最終巻まで全部読む、という暴挙に出たのであります。内容はさっぱりわかりませんでしたが、雰囲気と方向性はわかって満足しました。

いまになってせっせと読んでるのは、秋田の漫画美術館でブリーチのイベントやると聞きつけたからです。イベントは行きません(遠い)、ただこの機会に読まないと読まないなと思ったもので。

 

HUNTER×HUNTER』は、連載復活の兆しが見えて来たからです。連載復活を待ってるからではなく、同じくこの機会に読まないともう読まないと思ったからです。

こちらは天空闘技場くらいまでを本誌で読んでました。

 

しかしこの年になるともう、戦闘もの(と言っていいのか)は守備範囲外ですね。読み始めてしまったので義務感で読んでる感じ。

戦闘ものはジョジョ以降、「特殊な超能力」を使うのが基本パターンになってきた気がします。実際に荒木先生が出発点かどうかはわからないけど、ジョジョのスタンド、ブリーチの鬼道とか斬魄刀、ハンターの「念」、読んでないけど鬼滅とか呪術とかも傾向としては同じなんじゃないでしょうか。ちゃんと研究してる人、いるかもしれん(そういう研究書があるなら読みたい)。

 

 

最近は自分で読んでて何が面白いのかというと、同じくゼブラックで発見した漫画では、『アルティスト』と『倫理』です。日常の中の人間ドラマ、みたいなのを好むようです。

 

わたしが『秘密』を紙で買って手元に置くことを決めたのは、岡部さんのこのセリフでした。

(「ゼブラック」にも『秘密』があります。相互に作品の提供をしあってるんでしょう)

 

『アルティスト』はレストランで働く内気な天才シェフが主人公ですが、毎日ちまちま読みながら「やめやめ、買う」と決めたのは、主人公ではない登場人物のこの、子供に言及したセリフだったと思う。

 

『ここは今から倫理です。』は、哲学の漫画。高校の倫理の先生が主人公で、授業風景が話の内容です。買うのを決めたのはこの、全体主義個人主義に分かれてのディベートの回だったかな。

絵はどっちも好みではないけど、セリフで気に入った作品だから別にいい。

 

災害医療派遣チーム・DMATの漫画もありました。ディーマットは、東日本大震災の時に第三管区とかから飛んできたらしく、連れ合いも一緒に仕事して、その後自分自身研修を受けたそうです。

彼、当時のことを語りたがらないんですね。無自覚にPTSDもあったそうです。当時のことやDMATがどんなものなのか知りたくて漫画をちょっと読みましたが、まあそこは漫画、演出過多だった。

 

 

マンガParkからは『秘密』以外だと、ラブコメを何作品か紙で入手しました。

ブコメは需要がないと思いますが一個だけご紹介すると、『トナリはなにをする人ぞ ほろよい』という料理漫画がよいです。これもパークで読んで紙で買ってます。

料理の部分は飛ばし読みしてますが、キャラの造形がいい。この「知らない人が複数いる場が苦手」とか、主人公の性格を端的に語っていてしかもすごくよくわかる。物語が描ける人ってこういう人なんだと思う。

 

 

ここから本日の本題です。

上で書いた『HUNTER×HUNTER』、上で述べたように(フリーチケットで少しずつ読むから)すぐ忘れるし、もう守備範囲外であまり入れ込んでないので、独自の言語が出てくるのをずっとスルーしてました。が、あるときわたしの中で異変が起きる。

こちらです。

最後のコマを見てください。

「0ケンデス」って書いてあるんですが、そう書いてあると知ると、突然読めます。驚きました。

 

ここでわかったのは以下のようなことです。

・読めるということはつまり、この文字は適当に書かれてたわけじゃなかった

・言語体系が独自なのかと思っていたけど、中身は日本語で文字が違うだけだった

・しかも「0ケンデス」が読めるということは、これが偶然でないなら、この文字はカタカナと何か関係があるのかもしれない

言語は得意! とちょっとわくわくしたのですが、そこは長いマンガ、とっくに解読されてたというか、公式から出てたようですよ。

 

文字の名前は「ハンター文字」でした。

renote.jp

 

カタカナとアルファベットをベースにしてるようです。

わかりやすくて体系立ってる。混乱しそうな文字もない(タイ語とか初めて習うと似た文字がありすぎてびっくりします、たぶんそういう外国語は多い)。読み書きが簡単にできて、筆記体とか開発の余地がありそうなところも楽しい。

正直、富樫さんにこんなセンスがあるなんて……すみませんナメてました。びっくりした。

 

変換サイトもありました。ナイス。

hxh-moji.com

 

名前を変換してみたよ。

いちばん上が薪さんです。ふたつめ鈴木、みっつめの「あおきいっこう」は最初がとてもわかりやすいです。

これ、普通に書けるし書いてるハンターファン、いるんだろうな。

 

なお漫画の左上のコマにあった「該当店数は0軒です」ですが、ハンター文字のほうは「店数」ではなく、「がいとうするみせは」となっています。「み」と「せ」がブロック体と微妙に違うのも、文字の変形がここまで許容されるのか、とわかっておもしろい。

こういう「翻訳(?)と微妙に違う」表記がけっこうあちこちにあるので、わりと頑張って読んじゃうんですよねハンター文字。

 

 

語学の天才・薪剛は、ハンター文字も一瞬眺めただけで読み書きできるようになるでしょう。「こんなわかりやすい文字、暗号にもならん」とかってヘンなメモ作る。

↓ 解読してください。

 

こたえ(全部ひらがな):

今度の日曜日は早く来い。

飛行機のダイヤが変更されたから

ちゃんと確認すること。

薩摩地鶏を買ってきてくれ。

フランボワーズのムースを作ってある。

出かけないでうちでのんびりしよう。

 

たとえ暗号でもうかつにこんなこと書く人じゃないですけどね。

メモを見てしまって混乱する岡部さん。

岡部  ……

波多野 どうしたんですか室長。

岡部  薪さんのデスクに妙なメモがあった。

波多野 どれどれ(覗き込む)

岡部  どこの文字かわかるか。

波多野 ハンター文字ですね、これ。

岡部  ……どこの国?

波多野 くじら島です。

    ※ 書いてるオリエがよくわかってませんすみません

岡部  クジラトウ? どこにある国なんだ??

波多野 愛の国です。 ←読めた

岡部  脅迫状の類じゃないだろうな。

波多野 告白状かな……

 

手書きのメモをどうやって青木に送るっつーんだ。ファックスですかね(第八管区のオタクにも読まれてしまいますね)。