雑種のひみつの『秘密』

清水玲子先生の『秘密』について、思いの丈を吐露します。

秘密のマトリ

 

こんばんは。今日は警察周辺ネタ??をふたつ。

 

その1。

先日、麻薬取締捜査官の講演を聞いてきました。取引先のカナダでしばらく前に大麻が合法化されたことから、大麻中心のお話でした。

本来大麻は植物名、その成分を抽出した薬物がマリファナですが、今回の講演ではマリファナも含めて大麻と呼ばれていたので、ここでもその流れでいきます。

 

マトリは全国で300人しかいないレアキャラだそうです。今回は薬剤師の資格を持つ方で、薬剤系の話が多かった。フェンタニルジアゼパムアンフェタミンエフェドリンなど、『ER』『CSI』で学んだ薬物の名前がいっぱい出てきました。

小柄な女性で、想像どおり、ゴツイおっさんじゃないんだ、みたいな反応を毎回されるそうです。捜索・逮捕・取り調べもやるし拳銃も携帯する、警察と違って囮捜査も可能である、とのこと。この「警察と違って」が気になって軽く調べたところ、警察では囮捜査は犯意誘発性が違法とされることがあるらしく、グレーゾーン扱いのようです。

各県警との合同捜査もけっこうあるそうで、話を聞きながら、マトリとMRI捜査の話とかできんじゃね??と楽しくなりました。そんなめんどくさい話、わたしは書きませんけど。あと薪さんは薬剤師並みに薬物の知識ありそうで、合同捜査は不要かもしれませんが。

 

習った?隠語をいくつかご紹介します。

ガンコロ:覚醒剤の結晶の塊状のもの

ポンチュウ:覚醒剤使用者

ゾンビタウン:真っ直ぐ立てなくなったヤクチュウがゾンビのように前屈みに、体を折って震えながら歩くさまから

隠語の絵文字:🥦(ブロッコリ)=大麻、🍯(ハチミツ)=液状の大麻、🍪=大麻含有クッキー

絵文字、めっちゃ普通に入ってる絵文字つかってた。こんな絵文字入ってるなんて知らんよ。ついったとかで販売してるそうです。念のため、違法です。SNSで使われる隠語は🌈とか❌とか他にもいろいろありましたが、メモを取りきれませんでした。

 

嗜好目的の大麻が合法化されている国は現在のところ、カナダ、ウルグアイジョージア、マルタ、南アフリカ、メキシコ。違法だけど刑罰がないという、よくわかんないけど未成年喫煙みたいな扱い??の国は、欧州を中心に他に10個くらいあります。

医療用大麻は違法の国のほうが少なくて、ロシアとベルギー。アメリカは国としては違法だそうですが、37州とワシントンDCでは合法だそうです。アメリカぽい。

日本は2023年の年末に改正大麻取締法が成立し、抽出した成分を用いた薬剤の製造・使用ができるようになるそうですが、認められるのは非精神作用物質のCBDで、同じ大麻草の成分でも幻覚作用があるTHCは規制対象。だいぶ前に芸能人が大麻で捕まったときに、「医療用大麻」というものはない、と解説者が言ってましたが、これは植物としての「大麻」に違いはないということのようです。今回の法改正は規制を成分ごとに分けたもので、CBD及びそれを用いた薬剤を医療用大麻と呼ぶことになるようです。

なお以前からよく知られていたことですが、大麻取締法大麻の所持を禁じているのであり、使用については規制がありませんでした。今回の法改正で使用も規制の対象となります。

 

カナダはG7で初めて嗜好目的の大麻を合法化したそうなんですが、以前カナダ人が「大麻はタバコより中毒性がなく安全」だと主張していて、わたしもうっかり「軽い」麻薬だから合法化されたのかと思ってましたが、違いました。ハードドラッグに比べれば程度は低いですが、中毒性も、もちろん健康被害もちゃんと(?)あります。過剰摂取で記憶力・知的能力・生殖機能・やる気も低下します。

合法化された理由は、なんと税収狙いなんですって。取り締まりがどうせ追いつかないので、解禁してしまって税収を増やす方向に転換したそうです。

取締が追いつかないから、流通を管理下に置くためとか、病気の蔓延を防ぐためとかで合法化に踏み切る話は聞いたことがありますが、まさか税収までターゲットになるとは。

G7各国では麻薬を一回でも使用したことがあるという生涯経験率が3〜4割程度なのに対して、日本は1.4%で、薬物取り締まりが成功している国と言われているそうです。

 

問題のカナダでは、大麻だけが原因ではないようですが、治安が悪化し依存者も増え、薬物がけっこうな社会問題化しつつある、と職場のカナダ人コスプレイヤーが言ってました。

 

 

学生の頃、勉強するときの眠気覚ましに、わたしはブラックブラック(飴のほう、ガムはすぐ効力が切れる)とカーフェソフトを愛用していました。カーフェソフトは、カフェインの錠剤です。市販の眠気覚ましです。

あるときそれを飲んでいるのを同級生に見られ、ふざけて「覚醒剤」と言ったら信じられてしまった。もちろん一瞬で訂正しましたが、わたしはガサツだからそういうことやりそうに見えるだろうな、と常々思っていたので、実際そういうことやりそうに見えていざやってると言ってみると信じられてしまう、ということを確認したできごとでした。

 

現在は眠気と戦うことの無意味さを悟り、眠くなったら眠くなった場所でパンダのよーにすぐ寝ることにしているので、運転中以外にブラックブラックに頼ることはありません。カフェインも。会議なんか寝るために出席してる感まである。

 

* * * * *

 

その2。打って変わってほのぼの話です。

『メロディ』で連載中の警察漫画『下足痕踏んじゃいました』、既刊をまとめて買いました。

理由はこれです。

被疑者の家にタリアセンがあった。

 

前作の弁護士漫画『そこをなんとか』がおもしろくて、アプリで読んでそのあとまとめ買いしました。もちろんあちこち号泣しながら4周しました。何度も言いますが『秘密』でまったく泣けないのに、ラブコメではハナが詰まるまで泣きます。

『下足痕』は迷ってたんですけど、話の作り方が丁寧だし軽快な台詞回しもいい。シンプルな絵も好み。そこにタリアセンが出たから、これはもう買えってことだなと。

ただしこのタリアセン、正規復刻のライセンスをとってるヤマギワのものではなく、値段が1/3以下のよその会社のものです。著作権が切れてるので盗用ではないですが、ライト財団から正式に許可もらってるのがヤマギワだけで、他はジェネリックです。漫画なのになぜわかるかというと、ランプが8段しかない。ヤマギワの正規復刻品は10段です。

 

青木っぽい刑事が出てきます。

まだちょっと青臭い新人で、でも住民に愛されるおまわりさん。ところどころ抜けてるけど要所要所を押さえてくる(それはもはや青木では)。

癒し系すぎて「顔に警察官としての威厳がないから髪上げてる」そうです。そうだったのか青木。

 

相方は理系・天才・男性の要素を取り除いた薪さんぽい人です(それはもはや薪さんではない)。被疑者に寄り添って心を痛めたり、荒れて酔って潰れて部下に自宅のタワマンまで運んでもらったり、小さいのに武道強かったり、青木もといソラに守られて「よけいなことすんな」と怒ったりしてました(やっぱちょっと薪さんぽい)。今のところカップリング要素はありません。前作の弁護士漫画よりだいぶ「本格事件もの」ぽいです。

メロディが(白泉社が?)タテスペース1/4の広告を廃止してしまったので、単行本に穴埋めの作者メッセージが入らなくなっちゃったんですね。なくなってしまうと残念です。『そこをなんとか』ではいろんな裏話が読めた。

 

これ↓はどこ情報なのか、検索してもよくわかりません。ドラマとかで言ってるんですかね。

「第九」は警察「署」ではないから、「会社」とは言わないかな。「研究所」かな。

 

この作品、川崎東署というところが舞台なんですが、川崎が神奈川県にあることを初めて知りました。

川崎、弟家族が住んでるんだけど、関東周辺はぼんやりしてて、大宮が埼玉であることと横浜が神奈川であること以外は地理がはっきりしない。30年間「川崎はたぶん関東のどこか」という認識でした。一応言っときますが、地方民から見た第三管区(というかよその管区)なんて、わりとそんなもんです。関東より西の民も仙台が青森にあると思ってる人、けっこういる。だからって自分のバカさが許されるわけではありませんが、これはどちらかというと田舎者の都会知らず自慢です。

 

 

以上、うっすら警察ネタでした。おやすみなさい。