雑種のひみつの『秘密』

清水玲子先生の『秘密』について、思いの丈を吐露します。

秘密のお金持ち

 

手持ちの腕時計の電池が全部止まってしまったので、さすがにもう時計屋に行かねばなるまい、と電池交換に来ました。

母が終活を始めて、「革がボロボロだから交換して使いなさい、ちょっといいモノのはず」ともらった腕時計が18金だったのでびっくりして、ちゃんとした革に交換することにしました。えーなに、結婚祝いとか?? 誰が買ったんだろう(男尊女卑の家なので、父という発想はない)。

革と電池を交換するのにケースが18金では傷がつくから工房預かりで、と仕上がりは3週間後です。

こいつはわたしが終活となる頃には、いま猫のお世話のバイトに通ってきてくれている若い友人に譲ります。

 

 

薪さん、皮のヴァンクリ以外にもバンドが金属の腕時計もあったから、少なくとも2つ以上、いいお品をお持ちのはず。あまりモノに執着はなさそうだけど、普通にお金持ちなのでよいものを見分ける目を持ってて、あまり頓着なくよいものを普段使いしてそうなイメージがあります。

 

「名家」とか言われてるじゃないですか、薪の血筋。あれは架空の財閥であろうと想像しています。

現実の四大財閥でも、三井と安田はそれぞれ三井家と安田家ですが、住友は泉屋、三菱は岩崎家の創業です。薪の家も仮に清水財閥としておきましょう。

岩崎家をモデルにすると、

・本家は「本家である」ことが仕事のようなもので、誰も働いていない

・っていうか労働は下々の者のすること

・文系がえらい

・系列の銀行やホテルを回るだけで生活できる、っていうか行く先々でトップが挨拶に来る

・当主は世間の表に出ない

・正月は当主は親戚一同や取引先一同にあいさつされるだけで3日かかる

・本家はわりと田舎にある、千葉とか

・本家の場所や当主の全容を一般人は誰も知らない、歴史ドラマでも創業者を描くのはタブー

みたいな家だと思う。

 

それで敬父は、

・建築家=仮にも理系、を目指したので実家からバカにされる

・文系の学問=法学部(か/と経済学部)も修めて街づくりに関わるも、「労働してる」ことでバカにされる

・一般人のフツーの女性と恋に落ちたことでバカにされる

・頭にきて実家と義絶

・縁を切ってもそもそも個人の財産が莫大なのであんな立派な家に住んでた

みたいな感じではないか、というのが弊社で想像していた薪家の全貌(?)です。

 

どうでもいいことですが岩崎家では、三井の系列のホテルはさすがに?使わないそうです。ライバルだからではなく、ただ単に。財閥の規模が違いすぎて、ライバルだとはまったく思ってないとのこと。薪家の清水財閥にも、「白泉財閥」みたいな「相容れない相手」がいます。

本家はそうやって日本の政治経済を裏から動かしながら色々やってますが、父が縁を切ったその本家のことを、薪さんご本人には歯牙にも掛けません。なんなら捜査線上に親戚縁者のそれまた遠くのまたいとこのまたいとこ、みたいな人が浮上しても(※財閥の大物は表に出ないので滅多なことでは出会うことはない)

被疑者「おまえ仮にも薪の人間のくせに、俺に手を出せると思ってるのか」

薪さん「……誰??」

と眉根を寄せて手錠をかける。あまりに気にしてなくて、父に意地悪をした奴らへの復讐だとも思ってない。ガン無視。

 

 

お金持ちの想像、楽しいなー。でも小学生の薪さんが家を焼け出されて両親を亡くした時ですら手を差し伸べなかった親戚、意地悪に決まってるので、書いても楽しくなさそう。想像だけいっぱいしておこう。

 

わたしなんか時計の電池交換を待つあいだ、1200円のカットハウスで髪を梳いてました。金の時計をもらった人のすることじゃないな。

床屋は去年の夏に入院する前に切って以来、1年半ぶり。わたしにしてはインターバルが短め。学生のときなんか、金と時間がなさすぎて、自分で切ったり友達に切ってもらったりしてました。カットモデル=新人美容師の練習台、になってタダで切ってもらったり1000円でストパをかけてもらったりした時は、新人の横にいた美容師さんたちに「こんなに髪の多い人は見たことない」とよく言われたものでした。中年になってさすがに量が人並みに減ってきたので、歳をとるのも悪いことばかりではないです。