雑種のひみつの『秘密』

清水玲子先生の『秘密』について、思いの丈を吐露します。

秘密のホテルの朝

 

こんばんは。寒いですね。水道凍るし(12月にありえん)、車のエンジンはかかりにくくなるし(寒冷地仕様なのに)、もう何日気温がプラスになってないかな。

とりあえず職場の雪景色でも見てやってください。たいして積もってないけど、にんげんとうさぎのあしあとがあります。

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上半期は人がいなかったので、うさぎが中庭まで草を食みにきていたそうです。その頃出勤したかった。 

 

* * * 

 

あの、9巻冒頭の青木と雪子さんなんですけど。

色々納得いかない点があるので、以前もやったんですが、別の観点から一度あらためて整理しておきたいと思います。

 

まず最初に雪子さんへの苦情をちょいと述べますのでファンの方はご注意を。

↓↓↓

わたしは雪子さんを好きじゃなくて、その第一の理由は、「男前と平穏に付き合っていたくせに、薪さんを好きだったとほざいた」ことです。

自分は普通より少し頭いい程度のくせに。※その証拠に、この期に及んで薪さんの身長なんか気にしていた

逆ならいいんです、薪さんがメリーベルみたいなかわいいだけのはかないすみれさん(←すみれ≒メリーベル、という構図がいつからかわたしの中にあるのですがなぜだろう、どっかで読んだんだろうなB子さんとことか)とけっこんするとか、薪さんが選んだなら文句ない。わたしは究極的には薪さんさえ幸せならそれでいいんで、彼が自分から青木を選ばないならまったく異論はありません。

それと雪子さんの相手が青木や、もしかしたら鈴木さんでもいいんです、ふたりとも顔も性格も能力もやたらハイスペックなのに(薪さんに比べたら)意外なほど凡人だから(すみませんすみません)。

※ ただし「鈴木の相手が雪子さんだった」ことは許せません、わたしにとっては似てまったく非なる現象です

 

最大の理由はもちろん、ハラを減らした野良猫からエビフライを取り返したことです。あんなどうぶつに冷たい女の何がいいの、青木。野良さんがどんだけ苦労して生きてるか、おまえはわかってるはずだろうが、公称「無類の動物好き」なんだから。

 

よってたぶんSPの黒田さんと結婚して性格の悪い妊婦やってる(生まれたんかな)だけの雪子さんは、別に嫌いじゃない、どうでもいいっていうよりどっちかっていうとちょっと好き。わたしの視点からは既に無害なので。

あとおとなしく青木の彼女やって普通の女性っぽく年齢とか気にしてる段階も、別にどうでもいい。

 

いったん難癖つけておいて「どうでもいい」で締めくくるのもどうかと我ながら思うものの、とりあえず雪子さん本人に関するわたしの感情はそのくらいです。

あ、でも、彼氏のお母さん(←まだあんたの「お義母さん」じゃないよ)に会うために髪切ったりエステ行ったりするような女性も嫌いじゃない。自分では絶対にしないことなので逆に好感が持てました。

 

 

さて問題のホテルの朝です。

例によって思考の整理のために時系列を確認します。

2062年 青木:24歳、雪子さん:35歳、薪さん:35歳

4月はじめ 青木、雪子さんにプロポーズ

4月6日  青木、雪子さんと一緒に居酒屋を探す

4月7日  薪さんと雪子さんがエレベーター内で泣いて喧嘩する

4月    薪さんがふたりに気を遣う

4月24日  「伊織」で青木の婚約祝い

6月    青木と雪子さんがホテルに泊まる

6月18日  会食後、青木の姉夫婦が殺される

(本編とパーフェクトプロファイルでは年齢や月に多少の齟齬がありますがここではプロファイルを参照しています)

 

記念日とかじゃなさそうなのにわざわざシティホテルに泊まった点は、むしろ評価する。弱冠24歳の青木、相手が11個も年上のおとなだから気後れしたのかもしれないけど、リクエストあったのかもしれないけど、とにかくラブホにしなかったのはエライと思います。なんで近所に家があるくせに外泊するんだ、という疑問は、隣の市のホテル(ビジホですが)に泊まることのあるワタシとしては、問題になりません。

 

とはいえわざわざシティホテルに泊まるなんて、デートにしても上級でしょ。青木に対する疑問はいっぱいあります。

・なんで「ちょっと早く出なくちゃいけな」い朝の前日にそんな大掛かりなデートをするのか。もっとゆっくりできる日にしたら。なんなら「明日早いんで今日遊べません」くらいの夜でしょ。

4月時点で同じ職場(階違い)に勤めてても会えないほどの忙しさ(で薪さんに気を遣われるくらい)だったので、とにかくちょっと開いた時間にせっかくだからいいデートをした、という理由なら、許す。 ←自分で難癖つけて自分で解決してしまった

・でもなんのために「ちょっと早く出なくちゃいけな」かったの?? そのあと薪さんが倒れた病院にかけつけて他になにもしてないのに。

・なぜシャツを着てから顔を洗うのか。

・頭もタオルで拭いているので、顔だけでなく髪もけっこう濡らした(そのせいで髪が崩れた)と思われます。だったら最初からシャワー浴びればいいのに。

・だいたい久々のデートだったらぜったい朝もするだろう(すみません)、青木若いんだし(ごめんなさい)。だったら服着る前にシャワー浴びてくれ、女の匂いさせたまま薪さんとこに出勤したりしないで。

 

たった6ページのホテルの朝のシーンで、我々をこんなにやきもきさせやがって。

ま、居酒屋を探しながら雪子さんを「薪さん」と呼んだ青木ですから、あいつが雪子さんにプロポーズしたのは、ほんとは薪さんを好きだったのにそれに気づかず勘違いしたせいだとわたしは思っています(←さすがに雪子さんが気の毒ですほんとすみません、雪子さんが好きな方にもほんとすみません)。

 

 

ところで「伊織」で薪さんが日本酒で描いた日本地図、うまかったなあ。あの人、絶対そっち方面の才能もあるな、とこんなところでまで惚れ惚れしました。