雑種のひみつの『秘密』

清水玲子先生の『秘密』について、思いの丈を吐露します。

秘密の外国語の文字2

 

前回の続きです。ウイグル語とアラビア文字の検証です。

※ 長くてめんどくさい話です

※ わたしだけ楽しいのは重々理解しています

※ 検証の結果なにかが解決するわけではありませんので、あくまで「管理人のマニアックな楽しみの報告」としてごらんください

 

 

あの、無印10巻の「よそ者は黙ってろ」について。こちらのメモですね。

f:id:orie2027:20200229172128j:plain

 

わたしのアラビア文字に対する知識は、

・意外にいろんな言語で使われている

・文字は基本的に子音を表し、「・」で母音を表す

・右から左に書く

くらい。

単行本の欄外にある参考サイト「新彊瓦版」が既に存在しないので、この画像と、薪さんが解説してくださった意味及びそのアルファベット版(ウムラウトっぽいのは省略)を手掛かりにします。

アラビア文字を打てるサイトもたぶんどこかにあると思うのですが、っていうか実際にはMac内部のどこかにフォントもあるのですが、そもそもわたしの読解力ではどこで切れるのかも、さらにたぶん文字の識別そものものも困難だと思われるからです。

 

解析にあたっていた宇野さん(にんげん)はさすが「第九」ナンバー2の天才だけあって(※)、そのことをよくわかっています。

※ 東大法学部卒(一部を除く)の面々に囲まれたMIT卒の宇野さんの頭脳は、管理人の中で「東大法学部? ふーん」てくらい突き抜けた差があります

 

最初の文字は「Yで合ってると思いますが」としながら(※)、2個目はもう難しいことを認識してます。 とはいえアラビア文字を見て「ウイグル語で間違いなさそう」だとわかってる時点で、ウイグル語がわかる人が解析に参加してるはずなんですが

f:id:orie2027:20200229173354j:plain

※ 文字単独で y を調べると出てくるのはウィキペディアで ي 、ぐーぐる翻訳で ذ で、どちらも単行本と異なります。その単行本の、宇野さんが y と判断した文字(次の画像の右端の文字)は、その文字自体が存在することは(よそで実物を見たので)判明しているのですが、ウィキペディアアラビア文字一覧表では単独で存在せず。

アラビア文字における、文字の構成(=漢字やハングルと同じように部分の組み合わせで文字を構築する)と書き方(=草書のように原則続けて書く)が我々の「文字」の認識と異なる場合に、同定がどれほど難しいか、の好例です。

 

さて薪さんの出番ですよ。

f:id:orie2027:20200229173415j:plain

薪さん、お若い! かわいい。いま見るとほんとにオンナノコみたい。

は、おいといて。

 

以下に続く解説では、このメモの内容は次のようなものでした。

yat adam(ヤット アダム)=よそ者

Tilingni(ティリンニ)=おまえの舌を

rart(タルト)=引け→引っ込めろ

→ 「よそ者は黙ってろ」

 

で、無事アルファベットに直した時の綴りが判明したので、ここでまたぐーぐる先生にご登場いただきます。

Google翻訳yat adam tilingni tart. と入れてウイグル語(=2020年にやっと追加されたもよう、去年調べたときはまだなかった)から日本語に訳してもらうと、「見知らぬ人があなたの下を引っ張ります。」と出ます。が、同じ文で「言語を検出する」とすると、ウズベグ語と言われて訳は「見知らぬ人はあなたの舌の重さを量る。」と出ます。

このへんがウイグル語とウズベク語の違いなのか、機械翻訳の限界なのかはわかりませんが、過去の調査によるとこの2言語は系統がほぼ一緒の近縁語なので(※)、訳が似ているのもむべなるかな。いずれにぜよイディオムを意訳してくれるほどの知能はぐーぐる先生にはないらしい。

※ このへんについては1年ほど前に一度かんたんに分析していますので、お暇な方は20190317「秘密の外国語」をごらんください。

 

さらに探して、アルファベットをアラビア文字に変換してくれるサイトを発見しました。

www.yamli.com

 

ここの空欄に「yat adam tilingni tart.」と入れてやると、単語ごとに変換候補が現れて選択できます。

f:id:orie2027:20200229175709p:plain

変換結果 = !يات أدم تيلنجني تارة

MRI画像のメモと比べると、「yat」はよかったし「tart」も許容範囲ですが、ほかの2つの単語はメモと同じ綴りの候補が出ませんでした。 いちばん近い文字を選んだところでこんな感じ。

そりゃ宇野さんにも簡単に解析できないよね。

 

もっともこのサイトでは、「yat adam〜」をアラビア文字に変換させると、文字が変換されるだけでなくアラビア語に変換してしまいます(※)。もともとウイグル語(のアルファベット表記)であるものがアラビア語(のアラビア文字表記)に変換されてしまってるわけで、つまり違う言語にされてしまうので、原作と同じ綴りが出ないからといってメモのウイグル語が間違っているということにはなりません。

※ このアラビア文字への変換結果をそのままGoogle翻訳に入れると「アラビア語」として検出され、ウズベク語としては認識されず訳も出ません。ついでにいうとアラビア語として日本語訳させると「時々アダム・ティルグニが来ます」となり、ほぼ訳せていない。アラビア語アラビア語族)はウズベク語(アルタイ語族)とは語族からして違うまったく異なる言語であり、たまたま文字がかぶってるだけなので(いわば中国語と日本語みたいなもの)、当然の結果ではあります。

 

つまり上記の「アラビア文字変換サイト」は単に文字を変換してくれただけでなく、ウズベク語をウズベク語として認識せずにアラビア語で近い単語を拾っ(て結果的にアラビア語に訳してしまっ)た、ということのようです。サイトの解説が読めないので推測ですけれど。

 

 

なお、ひらがなをアラビア文字に変換してくれる楽しいサイトがあります。

uenosato.net

 

ここで「まき つよし」と入れると出てくるのがこちら。

ﻣﺎﻛﻲ ﺗﺴﻮﻳﻮﺷﻲ

これをこのままぐーぐる先生に「アラビア語→日本語」に再翻訳してもらうと、「マッキー・ツイウシ」と出ます。

噂によるとアラビア語は母音が3個しかないそうなので、発音も記述も大変そうです。

 

 

以上、・『秘密』のウイグル語の検証は、結果的にできませんでした。あまりまとまらないのですがまとめらしきことを書いてみると、

アラビア文字はよくわからない(勉強したことなければあたりまえ)

ウイグル語もよくわからないというかそもそも手掛かりがない(ただしウズベク語が参考になる)

・文字を出してくれる楽しいサイトはいくつか発見した

・ぐーぐる先生もウィキペディアもその他のサイトも、まだまだ管理人の要求に答えてくれないことが多い

といったところでしょうか。

 

 

今日のこれ、最後まで読んでくださった方、いますかね。苦痛じゃなかったことを祈ります。わたしは楽しかったです。

 

最後に、わたしのこの週末の奮闘を見てやってください。

ゴミ置き場みたいになってますが。

f:id:orie2027:20200608000520j:plain

 

右のダンボール箱の山が片付けた本の残骸、左の小さい段ボール箱の山が新しい書棚を買わないと入らない残りの本です。

これで箱さえ畳んでしまえば、かなりまともな住処になると思います。

f:id:orie2027:20200608000529j:plain


薪さんは(旧版の大判が合う段が既存の書棚になかったため)新しい書棚にお迎えする予定で、いまだ段ボール箱の中です。すみません。

 

 

にんげんの枕元というよりはベッドそのもので毛づくろいしあう宇野猫と岡部猫。

f:id:orie2027:20200608001104j:plain