わたしがバイトでスカイプで会話相手を務めている、東京在住のロシア系アメリカ人がいます。イゴールさん(仮名)といいます。
初出→ 20190414 バイトの秘密じゃない話題
先日、新宿2丁目に行ったそうで、個人的に大変目ウロコな話を聞いたので、薪さんとは全然関係ないんですがせっかくなのでこちらで披露します。
1
要するにイゴールはゲイバーに行ったのです。そこで会ったレズビアンの女性と会話して、
「なんでレズビアンになったの」
と聞いたそうなんです。
??? ゲイって、「なる」もんなの??
と思ったら、その相手は、「男と付き合うのがめんどくさいから」と答えたそうな。
いやそりゃそうだけどさそもそもにんげんと付き合うのがめんどくさいんだから!! とかいうツッコミはこのさい置いといて。
ここからです。わたしの疑問に対して、
とイゴールさん。そうですよねー!
性自認や性的指向自体が固定的なものでない、ということはわかっていたのに、ゲイに「なる」という発想がなかった管理人。
『ER』でもいたなあ、「途中で」レズビアンになった人。ゲイって、「なる」人もいるのね。
目ウロコその1でした。
2
イゴールさんが次に別のゲイの男性と話していて、
「若い時のガイド役は誰だった」
と尋ねたそうなのですが、誰もいなかった、という回答だったとのこと。
ガイド役??
アメリカでは一般的に、歳の近い高校の先輩なんかが、ゲイなどの性的指向を含む概念およびセックスそのもの、そして同列でドラッグやアルコールやタバコなどについて下級生に対して、経験談などを語ることによって自然とガイド役になるそうです。
場所はたいていの場合、大きいパーティなど。
だから「セックス・ドラッグ・ロックンロール」なのかあーー!!
だから「ATF(アルコール・タバコ・火器及び爆発物取締局)」なのかあーー!!
なんでそれぞれその3つが、かつその3つだけが取り立てて同列に並べられるのか、ずーーーっと微妙に疑問だったんですよ。
「パーティで出てくるもの」だから、「特に若者が不用意に手を出すもの」だから、なんだそうです。
すげー納得した。目ウロコその2でした。
3
んで問題のガイド役ですが。
日本ではそれは漫画だね、とわたしが言うと、イゴールさんが話をした相手であるゲイの男性も、本で勉強したそうです。「ボーイズラブ漫画で」。
……BL漫画??
いや読んだことないんでなんとも言えませんが……ごめんなさいわたし、BLってある種のファンタジーだと思ってました。 すみませんすみません
教科書にしてた本物の(失礼)ゲイがいるのか! え……いいの?? どうでしょうBLにくわしいみなさん
日本の学校で性教育がないわけじゃない(と思う)けど、でもこどもはセックスについてBLに限らず漫画から学ぶよね、という話をしたら、イゴールさんは続けて、
「そうですよね。春画みたいなやつ?」
とのたまう。いやだいぶ違うと思う。たぶん。うち春画のガイド本もあるけど(←けっこうなんでもあるんです、BLはありませんが)たぶん違う。
参考文献:
パラフィン紙のカバーががかかってるのでボケてますが、意図ではありません。
目ウロコってほどではなかったけど、漫画(BLを含む)の役割??を再認識させられた瞬間でした。
もともとは「日本語を教える」というバイトだったはずなんですが、こんなにしょっちゅうセックスとゲイの話をすることになるとは予想外でした。これで金もらっていいんだろうか。
今回はいろいろ勉強になりました。またなにか学んだらご報告します。