雑種のひみつの『秘密』

清水玲子先生の『秘密』について、思いの丈を吐露します。

秘密の香港3+マカオ

 

※わたしと鈴薪の香港の旅を混在させてお送りします

 

こんばんは。

香港に着いてすぐ、雨が降り出しました。

写真ではわかりにくいですが、海に雨が降っています。

 

3日め。

昔読んだなにかに、海に降る雨がけっこう好きだ、というような記述があった気がする。どこで読んだのか思い出せませんが。

あまり意味がわからなかったけど、実際に海に降ってる雨を見ると、いい感じです。

 

 

ところで鈴薪香港の旅は、マカオから始まりました(あれ?)。

鈴木はごく普通の家庭に育ってるそうなので、香港で遊ぶためにまずはカジノで小銭をこしらえる必要があるからです。そんな経済状態で薪さんを無謀にも突発旅行に誘ったのかい、克洋くん。

香港国際空港からそのままマカオ行きのルートに乗ります。

フェリー、車、電車、バスなど手段はいろいろありますが、マカオは遅れて発達した地域なのでアクセスがあまり便利ではない。カジノ以外なにもないし、香港と同様にあちこち工事だらけですが、大陸の不動産バブルの崩壊とともに香港と同様その工事が止まったままです。

 

こちらは中華系マフィアの洪さんのカジノ、リスボア。どこでもいいけど近かったから。

かつては大陸の高官が横領した大金を握りしめてやってきたマカオ、引き締めが厳しくなって粛清が進んだ結果、そういう輩はだいぶいなくなりました。全体的に人は減ってた。

賭け事にまったく興味のないわたしは、ロビーで鈴薪の勝負が終わるのをただ待ってました(??)。

 

鈴木も薪さんもふたりともギャンブルそのものに情熱はありませんが、やらせればそこそこ稼いでしまう腕前です。「冬蝉」の扉絵でなんとなく勝負してそうですからね。

薪さんはわたしがルールを理解できない小難しいカードゲームで着実に8万円(日本円換算)を、鈴木氏はもっとギャンブル性の高いルーレットとかサイコロとかで話の都合上12万円をあっというまに稼ぎ、二人合計で20万円を手にして、カジノ側から目をつけられる前にさっさとマカオを去ります。

一泊二日の突撃旅行はそれぐらいの資金があったら、そこそこいい宿に泊まっていやってほどうまいもの食べられそう。鈴薪の時代には円安が収まってると仮定して。

 

 

ふたりが香港島に上陸?して最初に食したのは、やはり飲茶でしょう。

エビ餃子、鶏の足、小籠包はレンゲに載ってきたスタイルが食べやすかったです(ただしレンゲも蒸してるので熱い、あたりまえ)。

 

話の都合上、複数の店の写真が混在してます。こちらはハト。こんなナリですがうまい。

 

子豚がお風呂に入ってるスタイルのマンゴープリンは、固くていまいちだった。あと猫の顔の形のクッキーとかハトサブレとか以上の、心理的抵抗感という意味での食べにくさがありました。

 

胃が温まりやっと人心地ついて、散歩がてらホテルに向かいます。
27度〜30度くらいと気温はさほど高くない、というか東京に比べれば全然高くないんですが、いかんせん湿度が80%超え。薪さんのほうがこういう天候に弱そうですよね。

全日程が曇りと小雨だったので、低気圧に弱いなみたろうさんも鈴薪に同行してたら大変だったことでしょう。

 

チェックイン後、早速疲れが出た薪さん。弊社の薪さんは鈴木氏及び青木の前では、実際以上にひ弱です。無意識に甘えるんだよね(※公式設定とは異なります)。

「薪、湯船に浸かってから休めよ」 ※屋内はエアコンが効きすぎていて基本的に寒い

「ん」

「しんどいのか」

「ちょっとくらくらして頭が痛いくらいだ」

「酔い止めを持ってくればよかったな」

「交感神経を鎮めればいいだけだろ。頭痛薬で代用できる」

代用できました。医者の知恵は役に立つ。

 

これが弊社の青薪だと、ホテル特有のでっかいバスタオル(長辺が180センチある分厚いやつ)にぐるぐる巻きにされて大事に運ばれます。動けんだろ。

 

 

ひと休み後、鈴薪の午後は市場を見物。

すっごくいい匂いの南国フルーツがたくさんあってね、ついつい色々買って、ホテルで食すんですけど。
ほぼまったく美味しくないんですよ!! 香港のフルーツはほぼ輸入なので(あの地域のどこで作ってるつーんだ)、当然甘くないうちに収穫する。冷やして持ってくるのかな。南国フルーツにそれじゃだめだろ。

台湾は現在、マンゴーがめっちゃ甘くてめっちゃ美味しいそうですよ。現地人から「さっさと来て食え」と連絡がありました。

 

なお台湾と違い、香港には喫茶店もありません。

香港はイギリスの植民地だったため、文化がコーヒーでない、というのがひとつ。じゃあ紅茶で喫茶をやればいいかというと、紅茶特にアフタヌーンティーは基本的に貴族の嗜みなので、庶民のための喫茶店なんてものは存在しない。喫茶文化がないのでかき氷屋もありません。あのマンゴーをそのまま凍らせて削ったようなかき氷は、完全に台湾の文化で香港にはないのです。

食事処ではもれなくお茶のポットが出てきますが、香港は致命的に水がまずいのです。お茶も出にくいし美味しくない。強いていうとプーアール茶なら香りが強いのでかなりマシに飲めます。でもわたしはジャスミン茶が好きなんだよう。

 

こちらはペニンシュラのロビー。

以前はアフタヌーンティーの客でいっぱいで予約も取れなかったのに、閑散としてました。誰もお茶飲んでないの! ペニンシュラは高級ブティックもだいぶ撤退してアーケードも人並みがまばら。わたしの中での香港のある種の象徴だったので、がっくりしたな。

 

酒を飲むための色っぽいバーはどこにでもあります。

鈴薪には年齢(この旅行時点、大学3年)にちなんで21年ものの何かを嗜んでいただきましょう。下戸のわたしには意味不明ですが、指一本分でいちまんえんくらいするやつです。エロい。

 

鈴薪の旅、もうちょっと続きます。