雑種のひみつの『秘密』

清水玲子先生の『秘密』について、思いの丈を吐露します。

秘密の原画展

 

こんばんは。

清水先生の原画展、行ってきました〜〜。

係の方々が「清水玲子原画展にお越しの方はーー」っていちいち叫ぶの、ちょっとやめて〜〜って思った。まあ芸能人とかも呼び捨てにされるからね……。「清水玲子(先生の)原画展」じゃなくて、「清水玲子原画展」というイベント、として叫んでるのはわかってるんですが。

 

すごかったですキービジュアルのこのでっかいエントランス。

唇もホワイト線も鉛筆のラインも、あれだけ拡大されるとはっきりわかって「ここにこんな色が入ってるのか〜」とガン見。隣にこれの本物(?)の原画がありましたが、これだけ拡大されても鑑賞に耐えるってすごいですね。描いてる最中には全体像はもちろん意識するでしょうけれど、こんな拡大像まで意識してらしたのかな先生。

 

ここに映ってるメロディは2/3くらい持ってます。が、並んでるとやはり壮観。

 

薪さんのお尻は、下からのぞきこんでも見えませんよ、となみたろうさんに言われながら下からのぞきました。いやちょっと見えるんですよ続きが。枠の台紙のぶん。

 

フェリシモの推し活のためのデカバッグが、大きいほうのキャンバスアートが入る大きさで活躍してくれました。同じくフェリシモのスカーフエコバッグは、図録と小さいほうのキャンバスアートが入った。フェリシモえらい。

 

大荷物だったし、わたしもなみたろうさんも片道4時間の遠距離田舎組なので、原画展以外は東京をほぼスルーでした。コラボカフェも、甘いものが得意でないなみさんとモンブランが好きでないわたしは揃って遠慮しました。このふたり、意外にグッズ熱低いかもしれない(界隈と比べて、です)。

絵を見てた時間と同じくらい、それかもっと長く、ひたすら近況をおしゃべりしてました。

こちら、おみやげにいただいた、規制線ぐるぐる薪にゃん。直筆です! 「よくやった」って言ってくれてる……! KEEP OUT が一箇所 CAT になってるww

清水先生のこちらの原画も、加工前提の抜け具合がとてもよかったです!

「これいい〜〜……言い値を払いたい」と呟いてたのはわたしですすみません。

 

ほんと「絵画」展でしたね。本は場所を取らないほうが、と文庫本優先で漫画集めてた自分を反省しました。絵、なんだもんなあ。

確か成田先生もそうだったと思うけど、「印刷に映らないですよ」(←それは印刷技術が絵師に追いついてないのが悪い)ってところまで描き込んでるのが、原画を見るとよーーーーくわかります。特に模様とか、アクセサリーとか、背景とか。絵の1枚1枚がそんなに大きいわけではないので、そこにこの描き込みかぁ、と細かさがすごい。ピンチアウトして拡大してみたくなりました。そういう美しさがこの展示で、絵を描かないわたしでもよくわかる。単行本のあんなちっこい画像や、web上の平面化された(←わかって)画像で満足してたのを申し訳なく思いました。

ラフ絵下書きとかネームのノートも! 舞台裏を覗くようで楽しいんですよね。めくって見たかった……!

清水先生も、原画で見せたかったんじゃないかと思います。今まで機会がなかったのが謎……ほんとに巡回してほしいです。

 

 

あと確か、秋田の漫画美術館だったかよそさまだったか、漫画家の原画を集めているところがあるんですよね。今の漫画家さんたちは基本デジタルでしょうから、作品としてのモノとしての原画や原稿をどう保存するか、という問題は、漫画文化が始まって以来の作家さん達が少しずつ亡くなっていったり引退したりしている現時点での、特有の問題なんじゃないかと想像します。絵ですから、遺族もうまく管理できないでしょうし、出版社も同様でしょう。それを美術館のような保存のノウハウを持ったところがきちんと管理して、展示して、ということの貴重性が、ナマの原稿を一旦見てしまうとよくわかります。デジタル保存では保存しきれないものがそこにある、という感じで。

先日、花ゆめのフルデジタルの漫画家さんの「原画」展のお知らせを見て、(別に文句ではなくほんとに純粋に)原画とは、と疑問に思ったので、なおさら。

 

さらにもう一個、企画する側の視点で見てしまった。我々は清水先生のファンだったり薪さんのファンだったりするから、グッズを中心にいろいろ思うところがあったりするじゃないですか。でも企画屋は企画のプロではあっても清水先生を知り尽くしてるわけじゃないから、我々の思いとはズレるところが出てくるわけですよね。

いま仕事で、来年、ある集団のお客さんを迎えて10日間もてなす、という企画を立てています。企画すること自体は本来のわたしの仕事ではないのですが、新部署の目玉のプロジェクトなので、いわば素人の知恵で、観光地を下見に行って調べ物したり、関係者に話を聞きに行ったり、価格を調べたりバスの見積りとったり、ということをやってます。すると何かひとつ「企画」を形作るときにやらなきゃいけないことの仕事量に呆然としたり、意図が伝わらず困惑したり、形ができてからそれを修正していく過程の「終わらなさ」に奮闘したり、といったことが山ほどありまして。

今回の原画展も、絵を年代順に飾るとか、パネルをどう立ててどういう順路にするかとか、そういうありがちで普通のことから、バイト雇ったりどの絵をどんなグッズに使うか提案したり、そういうの全体が「企画」なんだよなあ、と(特に感動したとかよかったとかではないんですが単純にそういう仕事なんだよなあ、と ←なんだよ)思ったりしました。

 

 

新幹線、久しぶりに長距離で帰りはゲロゲロでしたが(←新幹線で酔う珍しい人)、これから猫さまを愛でながら図録を開いて明日の活力にします。たぶん明日は持ったまま出勤する。

キャンバスはぜったい爪研ぎされるので、窓のない書庫に飾ります。もう壁埋まってるけど。

 

ぶたじろうさんとはニアミスでした。我々遠距離組、まだ明るいうちに会場を去ったもので……なかなかない機会で残念でしたけど。

 

あとてんぼうパーク? 子連れの方々に開放されてた感じ、敷物の貸し出しとかもあってピクニックみたいに座ってくつろいでるご家族がたくさんいました。都会すげえ、と思うときです。のぼるの自体は有料なんですよね、原画展チケットで入れるっていうからには。でも天気も周囲も気にせず子供とくつろぎに来られる場所、いいなと思った。子供いなくても思った。

 

映えスポットが複数あったのも都会でした!

こちらふうかさんのご報告にもあった、鈴薪映えスポット。夜のほうがきれいですね。田舎組、まだ明るいうちに(以下略)

 

4時起きだったし、移動するだけでめっちゃ疲れたけど、楽しかった〜〜。遠足に行ってきた、って気分。

なみたろうさん、時間合わせて下さってありがとうございました!

清水先生、何もかもありがとうございます。