G7で来日していたカナダの外交官のひとり・ケイ(仮名)が親しい知り合いで、大昔に彼が留学生として来日した時からの縁なのですが、今回うちに寄ってくれました。
まだ留学生だったときに縁のあったカナダの外交官がG7で来日してて、明日新カノジョ連れで猫屋敷に来るのでせっせと布団や枕を干すなど。なお今夜は県央の遠野、明後日は隣県の乳頭温泉だそうです。今日になってギリギリいい天気でよかった。昨日までめっさ曇ってて雨降って寒かったよ! pic.twitter.com/IY6bQ95Gty
— 泉 織江 (@orie2027) 2023年5月25日
留学期間は半年と短かったけれど、当時一緒に来ていた彼女と結婚するときに招待してくれたり、その後彼がカナダの外務省に入省して在日本カナダ大使館に勤務してたときに人を派遣したり派遣してもらったり、付き合いが続いています。
結婚相手とはコロナ禍を通じて離婚したそうで(←変な日本語)、今回は外交官としての広島での仕事が終わったあと追いかけて来日したという建築家の新彼女が一緒に来ました。ケイには発達障害のある子供がいるのもあり、彼はもう子供を持つつもりはないと言っていて、ふたりで考えて結婚などはせず、とりあえず気がすむまで一緒にいることにしたそうです。なお前妻にはアメリカ南部にオンラインで知り合った新しい恋人がいるそうで、距離15,000キロくらい??? ついでにここまでの関係者全員の親が離婚し再婚しています。この家族のゆるいつながり、人ごとながらわたしにはいい距離感でした。自分の恋人の話をしても「なんで結婚しないの」とかふつうに聞かれない。むしろ誰かが結婚したというニュースに「なにが理由で結婚したの」と聞くのが通常運転。
カナダという国は憲法に「うちの国は多文化主義だよ」と書いてある世界で唯一の国だそうで、カナダ人はそれをとても誇りにしています。多文化主義とは、異なる文化、特にいわゆる民族間の文化の違いを尊重し共存をめざす考え方です。現在ではこの考え方自体が少し古くなっており、個人個人の中にそもそも多様な文化が共存しておりそれを尊重すべきである、とする「複文化主義」が共存の新しいキーワードとなってきています。とはいえそれらは当然相互排他的な考え方ではないし、多文化が共存していない社会がふつうにある現状において、カナダの憲法のありかたは依然としてカナダ人の矜持であることは変わりません。
G7では本邦の外務省が混乱を極めていたそうで、外務省は日本の各省庁の中でいちばんオーガナイズされたとこなんだけどね、と言ったら、「普通はそうなんだけど今回はひどかった。ゼレンスキーが来たのでいろいろ計画通りにやることができなかったのが言いわけになると思う」とのことでした。
「なにもかもがG7バージョンだった」という広島のおみやげをもらいました。えらく高級なかっぱえびせん。美味。 pic.twitter.com/QNiPd6Ndgv
— 泉 織江 (@orie2027) 2023年5月28日
ちょっと「第九」メンにレポートしてもらいましょう。
公式だけでも8か国語、それができるならこれもできるだろ的なのを勝手に加えただけでその倍は外国語ができるであろう薪さんが、G7のような多国家の要職が集まる場に駆り出されるのはたいへん自然なことです。そして薪さんが「信頼できる部下」として室長さんズ(人間)を使うのもたいへんありえます。
岡部 薪さん、フランスの外務省がゼレンスキー大統領とコンタクトを取りたがってるんですが。
薪 なんで僕に言うんだ。
岡部 フォなんとかいう発音の難しい事務官があんたを名指ししてます。
薪 あいつか。
顔をしかめる薪さん。フランス時代に言い寄られでもしたんだな、と察する岡部氏。
岡部 ゼレンスキー大統領の来日時間と滞在中の日程を知りたいそうです。
薪 バカか。そんなの保安上の機密だろうが。
岡部 ですよね。
薪 バカか、と言ったのはおまえに対してだ。そんな話、いちいち持ってくるな。
岡部 けど万が一そのフォなんとかがほんとに薪さんの親しい知り合いだったら困ると思ったんで、一応。
薪 ほんとに親しい知り合いなら直接言ってくる。
岡部 いやだからね、めんどくさい親しい知り合いだったら、って意味で、
ここらへんで岡部さんは殴られます。
ところでサミット会場が広島なので、当然第六の曽我さんと、近くにいる青木がいちばん仕事させられます。第七の斉藤さんは都合により省略します。
薪 青木!
青木 はい。
薪 曽我じゃやっぱり不安だ。おまえサポートにつけ。
青木 はい。
薪 ……? さっさと行けよ。
青木 え、どこにですか。
薪 曽我のいる会場だよ! どこだと思ってんだ。
青木 あなたのサポートにつけと言われたのかと。
薪 僕を守ろうなんて100年早い! おまえが曽我に代わって見張るべきなのは晩餐会担当のタジクだ! ロシアの影響が強いカザフスタンが、タジクの周辺に対ゼ大統領用の刺客を送り込んで来ないとも限らないからな。タジク本人にその気がなくても、だ。
青木 わかりました。つまりタジクさんも守るってことですね。
能天気で平和な思考ですべてを乗り切ってしまう青木、ある意味最強。
タジク 「第九」ってヒマなんですね。こんなとこまで俺を見張りに来るなんて。
青木 あなたじゃなくて厨房を見張ってるんです。
タジク 大統領ですか。某国の。
青木 えっ。
タジク あの人なら平和ボケした日本の警備は信用できないから、食事は持参した水以外いっさいとらないそうですよ。
青木 どこで聞いたんだ。
タジク 俺が捨ててきた国がどうであろうとも、ロシアは俺と沙羅にとっていまでも敵です。敵の敵は味方っていうでしょう、日本語で。
青木 ……まさか……今回のサミットにゼ大統領を呼んだのは、おまえの……?
「第九」を巻き込んだ一大スペクタクル巨編、新連載「祖国」次号より登場!!
またしても世界と、ついでに(すみません)ゼ大統領も救ってしまう薪さんの活躍から、目を離すな!
青木の活躍へのごほうびは、「えらいよくやった……!」という薪さんのお褒めの言葉です。ついでですがタジクも出ます。
という妄想でした。