雑種のひみつの『秘密』

清水玲子先生の『秘密』について、思いの丈を吐露します。

SS「高級な〝おまけ〟が不必要なほどのかっこよさについて」

 

こんにちは。

なんか一昨日から急に暑くなって、夏が来たらしいです。やったー!! もうこのまま冷夏かと今年も(例年どおり)怯えまくってました。

だって夏至すぎちゃったし、最近の我々の合言葉は「日が短くなったね」「もうすぐ冬至だね」。 ←気が早すぎる

夏くらい暑くなってほしいんだよ! せめて1か月。とりあえずこのいつまで続くかわからない暑さを堪能します。

 

 

ところで24日は今井さんの誕生日だったようです。

正直、今井さんにはまったく興味がないので(ほんとすみません)、むしろ曽我さんのほうがかわいいし好みで言うなら理系の宇野さん(全部にんげんの話です)。それで誕生日とかガン無視だったんですが、も〜〜公式の供給が途絶えて長いせいか、試したらさくっと書けた、今井さんの誕生日にまつわるっぽいおはなし。

 

140字SSのお題ガチャ?ですが字数は無視です。テーマの「蛇足」も、「蛇足」と書かずに「蛇足」の話を作れとか、けっこうな無茶ぶりじゃないですか。結局うまくこのお題を使えたかどうかもよくわからん。今井さんの出てこない今井さんのおはなしです。

念のため、曽我さんが言いたかったのは「蛇足」ですが、仮にちゃんと「蛇足」と言えたとしてもそれすら間違っている、という話です。いや曽我さんそんなにアホなはずないんですけどね、つい。

そして今井さんの彼女、どんな人なんでしょうねーー。すっげ普通っぽいですね(すみません興味ないのが丸バレです)。

 

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高級な〝おまけ〟が不必要なほどのかっこよさについて

 

 「今井さんてなんでモテるんかな」

 「男前。気が利く。見た目も行動もスマート。あと小銭持ってる」

 「小銭程度なら俺らだって持ってるよ……

 「乗ってるの、金持ち仕様じゃないヨーロッパ車だぞ。そういうセンスがあってこその小銭なんだよ」

 「俺もプジョーとかボルボとか買えばいいのかな」

 「いいのかな、とか言ってる時点で負けてる。あと付け加えるなら、頭がよくて真面目で仕事熱心、だけど遊ぶときは遊ぶ」

 「それ最高じゃん」

 「ついでに高学歴」

 「俺、同じ大学出てんだけど」

 曽我の指摘に〝同じ大学〟でない小池が付け加える。

 「学歴が「必要ないおまけ」になるくらい、本体がかっこいいってことだよ」

 「じゃあ俺の学歴は、それが本体か」

 「生かしきれてない本体だな」

 けして男性的でないのに男ぶりがいい、あとから「第九」入りした先輩を、ふたりで遠くから盗み見る。

 「飲みに誘ってみないか」

 「バカか。誕生日だぞ、彼女といちゃつくに決まってるだろ」

 「あああ、そうかあ」

 ありもしない頭髪を曽我がかきむしった。「モテテクを習いたかったのに。俺、言うことがいっつも竜頭蛇尾だあぁ」

 「……なにもかも間違ってるよおまえ……」

 長らくコンビを組んでいるどこか抜けた同期に、今夜はおごってやろうと小池は思った。

 

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