薪不足で燃え上がらない(萌え上がらない?)同志ファンのみなさま、連休の方もそうでない方もご無事ですか。テンションがヘンになりつつありますが。
熱力学第二法則の二日めです。それとも第一かな。オタクにとってはどっちも重要でどっちも貴重です! ←法則の話です
GWはカレンダー通りな上に休日出勤もしました
— ツブ (@tsubu132) 2022年5月1日
悔しいので惰眠を貪るAOKIらくがき pic.twitter.com/AP2VTzoksy
おはなしを書きました。寝てる青木をガン見する薪さんです。弊社の青薪は寝てるか寝起きか風呂入ってるか、そうでなければごはん作ってます。
ツブさんの美麗青木の下に画像でつなげてありますので、縦書きがお好みの方はそちらへどうぞ。
なみたろうさんによると、このあと青木が結局先に起きて、昨日のパンを買いに行ったそうです。ありがたい世界線ですこと涙
折りたたみのあと、ベタ打ちです。
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青い影
薪はもうかれこれ10分ばかりも、青木の寝顔を見つめていた。
うつぶせで枕を抱き抱えて、安心しきって眠っている。このままじゃ視線をはずせなくなる、と先にそろそろと抜け出そうとしたら手首を掴まれた。ほぼ無意識だったらしく、身動きとれずにいると指の力はやがて薪を開放したが、こちらとしてもいまさらまた姿勢を正せなかった。
初夏の太陽がまぶしい角度でカーテンを抜けてくる。薄くなった夜着の肩と背中が筋肉の流れを浮き彫りにする。青い影の濃淡が少しずつ彫刻のようなからだを暴いていく。薪はついに脚をあげると、眠り人の脇腹を親指でつついた。
「おい」
「ん。んん……お行儀が、悪いですよ」
「人んちで惰眠を貪る奴の言うセリフか」
「だって」
伏せた瞼を上げもせずに答える。「動きたくなくて」
「おまえが起きなかったら、僕だって起きられないだろ」
「それでいいでしょ」
今度は腰から抱き寄せられた。「だいたい、いま何時です?」
「5時3分」
「なんでこんな早くから」
おまえがそんな姿を晒してるせいだ、とは言えずに押し黙る。
「あとしばらく、一緒にいてください」
「……少しなら」
「ん。やっぱり、だめ」
「なんだよ」
「ずっと、一緒にいてください」
それじゃ僕は毎晩不眠症になるな、と一瞬でも本気で迷ったことを馬鹿馬鹿しいと自分で否定したときに、青木のほうはため息のような呼吸ひとつを合図にまた浅い闇に戻っていく。崩れた前髪が額に影を落とし、細い輪郭が光って見えた。
余裕ぶって、僕をうつつに置き去りにして。眠ってしまったら僕がここにいるかどうか確かめようがないだろう、と思ったものの、指を組まれていてさきほど同様、離してもらえそうにない。
まあいい、これならまたぞんぶんに、この光景を味わえる。
陽の角度が時間を追いかけて寝室に明るさをもたらしつつあり、まつ毛までが青白く輝き始めた。
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