こんばんは。
休載のあいだに情報を整理しようと思って、薪さんを最初から読み返していました。
が、じっくり読むと情報量が多過ぎて進むの大変。改めて1巻のふたつの話はすごいですよね……ジェネシスを知ってしまったあとだと1巻は鈴木さんに小物感があって(すみませんすみません)そこだけ気に入らないけど(すみません)、物語としてはほんとうに秀逸。青木のビジュアルも好きだなあ。
メロディに再録もあったし、第一作の感想を書こうかと思ったのですが、『秘密』の真髄が詰まり過ぎてて感想どころじゃなくなった。
とりあえずこれだよこれ!! というセリフやト書きを書き出して羅列します。
<MRI捜査について>
システム
・人は物を「眼球」で「見て」いるのではなく 脳の後部の視覚野を通して脳全体で「見て」いる
・まったく損傷がない脳をMRIスキャナーにかけ 生前と同じ状態に保ち一定の電気刺激を与え脳を120%働かせると 大統領の「見て」いた映像を最大2年前までスクリーンに映し出すことができる
・ただ 今のところ 視覚の再現だけでも手がかりには十分だが 聴覚——つまり音声の再現が出来ない
イメージ
・脳にうつし出される映像はそれぞれ違う 君の見ているリンゴと僕の頭の中のリンゴは同一ではない
・またばきのため時おり途切れるフォーカスのかかった世界 美しい美しい世界
現在(っていうのも妙だけど)のMRI捜査と(おそらく)異なるところ
・現在ほとんどの人が乳児期にウィルス予防のため脳にチップをうめ込んでいるが 最近になってこのチップにより脳が「見た」電気刺激を再現できることがわかった
・ビデオや3Dとはまるで違う ほぼ正円の視界の中心以外はぼんやりボヤけて 注視しているものがまるわかりだ
<「秘密」について>
・「秘密」は必ず漏れる 口に出し紙にかいた時点で「秘密」は「秘密」でなくなる もし本当に守りぬきたい「秘密」なら 黙って死ぬしかないのだ
・唯一 目で見ることは自由だから もしかしたら非常に罪深いのかもしれない
・オレの頭の中にはこの人の絵がぎっしり詰まっている
・一生誰にもみられることはない 気づかれることもない この先 もしオレが結婚しても子供をもうけても オレが死ぬ時この体と一緒にこの絵も想いもこの世から消える 永遠に——
・目で見る事と心で思う事は誰にも止められない どんなに科学や文化が進歩しても誰にもとがめられない 唯一残された自由な聖域 何をみているのか何を考えているのか その人だけの秘密の領域なのだ
・彼は見ていただけなのに
・「見る」ことで聖域を荒されるのなら 一生見ない それくらい愛している あいしている
は〜、たまらんです。青木や薪さんが言ってても違和感ない。
あと最初に書いた「情報の整理」なんですが、自分でも年表を作ってました。『パーフェクト・プロファイル』の年表はわたしにとってパーフェクトじゃないんです。とにかく全体像を把握しないと理解・納得できないのに、その全体像を把握するためには図表が必要な、めんどくさいトロいタイプなので、こういうのは必死こいて作ります。
まだ途中なんですけど、完成してもたぶん大き過ぎて載せられないので、今日の成果を見てください。下にまだ続きますが(巻が進めば上にも展開しますが)、とりあえずモニタでスクショ撮れたところまで。色付きのもので同じ色は同じ系列の事件です。
ちょいちょい「これだよ!」ってセリフとか、まだスクショ撮ってなかったいい表情とかが出てきて、進まない。
でもこの作業はいつか来る次の章のための、わたしの精神的な準備として役に立つんじゃないかという気がします。