雑種のひみつの『秘密』

清水玲子先生の『秘密』について、思いの丈を吐露します。

秘密のレターセット

 

よそさまのブログを読んでいると(自分とこでも同じですが)横とか上とかに、なじみの通販会社の広告がよく出ます。

なお、なじみの会社なら広告なんかなくても買うんだからこの戦略失敗じゃね?と思ってることは秘密です

よくみるやつのひとつがフェリシモなんですが、今回広告からこんな記事を発見。

www.felissimo.co.jp

 

何言ってるのかよくわかりません。

わたしの読解力で判明したのは、

・書いてる人はオタクらしい(オタクもほんとーーにメジャーになったな、とこの記事読んでしみじみ思いました)

・わりと最近なにかの沼に嵌ったらしい

・「推しが自分宛だとわかりやすい」って、なに?? 自担カラー???

 →あっっっっっ 生きてるにんげんのオタクか!

すみません違う種類の話でした。アイドル(かな)に推しがいると、こういう楽しみがあるんですねえ、素晴らしい。

 

 

いやーしかしフェリシモ 、相変わらずあぶねえ。ただの文房具好きのわたしにも刺さるグッズを展開してくる。

色鉛筆なんか、なみたろうさんちにある500色のやつを自分で買わないようにセーブするので必死なのに(←だいたい何に使うのか)、しかもはるか昔にトンボの色鉛筆「色辞典」全巻90色買ったことあるのに。1/3は実家で姪っ子甥っ子が使ってるけど、2/3は手元にあります。

見ます? ↓

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美しい……。

こうやってときどき引き出しを半端に出してながめて楽しむの。

場所とるんですが、「箱」も大好きなんです。救い難いです。

 

これが「紙」だとがぜんハードルさがるもんで、いやいや既に死ぬまで絶対使いきれないくらい持ってるから、と思うんですが、文房具って気持ちは書籍と一緒なんですよね。

書籍は積ん読でもいいの、必要なときにアクセスできるようにそこにあるってことが大事なの。それこそ図書館も閉まってるし職場のサイトもメンテしてる夜中の3時とかに、本って必要になるものだから。文房具も使い切ることが目標なんじゃないの、使いたいときに使いたいものを選べるようにいろんなバリエーションが手元にある、ってことが大切なの。

 

って誰に言い訳してるのか。やばい買いそう、フェリシモの紙束。せめて引っ越してからにしよう。

 

 

それでですね、記事に出てきた「手紙」なんですけれども。

わたしが子供の頃には文通なんてものがはやってまして、当時から読むのも書くのも好きだった小学生の管理人、息を吸うように手紙を書いてました。大学生になって元彼ズになにかプレゼントするときだって手紙やカードをつけなかったことはなかった。 しかもカードはだいたい作ってた

オタ活も基本手紙でのやりとりだったし、絵をかける人は自分で便箋作ってましたしね。とらちゃんのお母さんもイラスト入りのきれいな淡いメタリックのインク刷りの便箋で手紙くれました。

フルカラーで全面イラストの便箋作る人もいて、漫画家の尚月地さんなんか字を書くスペースがほとんどないもの出してました。 ※ 手紙にびっしり色々書いてたにんげんの視点です

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先日所用で手紙を書く必要があり、久々に昔のレターセットを取り出してみたのであります。

千趣会なんかが季節ごとのレターセット1年分、とかよく出してたんです。軽く5、6年は買ったな。ほとんど消費したけど(よく書いたなあ……と我ながら感慨深い)少し残ってました。

 

思わず広げてみた。デザインもカッティングもほんとうに美しい(=紙や布は植物柄にたいへん弱い人)。手書き文化の残るいい時代でした。 誰か文通しませんか

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こちらは韓国で買った、ロバート・レッドフォードのエロいレターセット。台紙にはさまってるのが便箋です。

シールが減ってるってことは、これ使って誰かに手紙出したんだな……。

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本物の手紙書き職人だったので、手紙の重量計まで持ってます。書きすぎて重量オーバーになったり、二次小説を同封して重量オーバーになったりしたからです。この頃の手紙、送るのももらうのも分厚かったです。

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これと郵便番号簿、郵便料金表は必須でした。あと結構な金額の切手ファイル。1円からずーっと揃ってます。


 

青木はNYとパリ宛に、手紙をいっぱい書いてたはずです。手書きで手紙出してる時点でわたしの中で既にポイント高い。

どんなレターセットを使ってたのか考え始めると夜も眠れません。

あいつ何気に字もうまそうだし。子供の頃、お習字とかやってたタイプですよね。ちゃんと縦書きで書いてたのもポイント高い。

 

本編ではやたら普通の便箋に普通の字で書いてましたが、あれは下書きです(断言)。本番はきっとセンスのいいレターセットで書いたはずです。

シンプルなデザインなのにはしっこに凝ったカットが入ってたり、あっ レーザーカッティングのカードもいっぱいあったなうちの本棚に。これも千趣会と、あとメトロポリタン美術館とかNY市立図書館とかから取り寄せました。気分的にはもう画集と同じです。

めっちゃ高級な紙使ってたり(=レクター博士みたいに)、あといい匂いしたり(=理1の彼氏に評判よかった)。そんな手紙だと薪さんも青木を見直すと思う。

  

なぜってあれはプロポーズの手紙だもん(←『秘密』5回くらい続けて読んでもスルーしてた奴がよく言う)。

だからこそ このメールやラインやネット書き込み(?)全盛の時代に、「まさかワープロってわけにも」って便箋ぐしゃぐしゃに丸めてたんですよ。雪子さんにうかつなプロポーズしたことを薪さんに知られてるから、だから青木は慎重になったのです。

 

で、実際に送った本番の手紙はどんだけプロポーズだったんですか青木さん。返事を要するような手紙だったんでしょ、人前で言うのをはばかったりするからフラれるんだよ(←あっっ)。

とはいえパリ滞在中に「夜を一緒に過ごしましょう」とか言われても、いやおまえ九州だろ、って思いますよね普通はね。

薪さんの態度をものすごく前向きに解釈すると、だからこそ覚悟を問われたんだ、ともいえます。「遠恋だぞ月イチとかだぞそれでもいいのか」って。「覚悟はいいか? 僕はできてる」って。 ジョジョです

 

「原罪」、1年前は感情が暴走してて情報量についていけてなかったので、そろそろ冷静に読み返して味わって青木の生ぬるくない覚悟のほどを確かめたいものです。