今井猫、怪我が完治しました。イケメンに戻った。
今井猫もう一枚。丸いのは、まだカリカリが食べられない宇野猫(写真外)の食事用、セールでも1個330円する猫缶です。
今井猫も里親募集を開始しました。
しかしわたしのほうはいま、肉体と脳みその疲労がかなり重い状態まできておりまして。
ゆうべも門限ぎりぎりまで残業したあと、駐車場を車に向かって歩いていたときにまっすぐ進めなくなり。千鳥足状態だしヒールもグラつくし、疲れすぎてゲロ吐きそうだし。肩こりは頭痛レベルだし。駐車場暗いし、警備員さん以外に誰も残ってないし。
で、もうなんかいろいろ古語的はかない心理状態になってしまって。
思わず、意図せず、人に大声で言えないような不埒なことを考えてしまって、即座に反省し、その勢いで「疲れ切った青木が薪さんに甘える」おはなしを書きましたので、ご笑納ください。
タイトルは、林あまりの短歌「ネクタイを一瞬に抜く摩擦音/男の首は放熱しはじむ」からとりましたが、歌そのものは話と全然合わないので一緒にはあげないでおきます。
今週末も出勤と出張で休みなしなので、せめて金曜日は朝イチの仕事が片付いたら昼に職場を抜け出して、ひるねなんかしないでメロディ買いに行きます。
二次の妄想でないご本人にお会いしたら、少しは正気に戻れるんじゃないかなー。
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放熱
インターフォンの音が鳴って、ほんとに来たのか、とソファからからだを引き剥がすように起き上がる。ドアの向こうにあった男の気配が、ガチャリと鍵を開けた音と同時に部屋の中に入り込む。青木が倒れるようにかぶさってきたので、薪は玄関で危うく押しつぶされそうになった。
「なんでそんな無茶してまで来るんだ」
久留米で起こった事件の顛末で、第六管区の人員まで動員していたのは報告があった。青木はここ三週間ほど出ずっぱりのあげく、一昨日から完徹だったはずだ。どうせ明日の夕方には戻らなければならないのに、一日もここにいられないのに。この大きなからだで倒れこむほど疲れているくせに。
「薪さん……抱いてください」
「冗談は無精髭だけにしろ」
ここで押し倒されたら力技では抵抗できないだけでなく、ベッドまで運んでやることもできない。「風呂わかしてあるから」
「がんばります」
「いいからゆっくり入れ。見ててやるから」
青木が薪の首筋に埋めていた顔をあげて、ぱあっと破顔する。まるで計算なしの恋人を苦々しく感じるものの、青木の尽力で次の被害者が出なかったのは事実だったし、それに困ったことに、笑顔を見たらかわいいと思ってしまった。
「ほんとですね」
「うん。寝落ちしないように見張ってる。そのあと抱いてやるから」
薪は自分も待ち疲れていたことは隠したまま、手を引いて青木を部屋に入れる。ネクタイを抜いて放り出す音が背後から聞こえて、今夜も長くなりそうだと思った。
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