雑種のひみつの『秘密』

清水玲子先生の『秘密』について、思いの丈を吐露します。

リーディング・ブレイク報告1 ジェンダーフリーとマリッジ・イークオリティ

 

今日は同僚が差し入れに来てくれました。

管財課の彼女は職場が停電のこの連休中、そういう他人が出勤してない時期じゃないとできない仕事がある、と3日間駆り出されているそうで、働いてる人に仕事の帰りにおやつをもらってしまった……。

申し訳ないのでせめて、子猫と戯れてもらいました。

 

チーム室長さんズ newアー写

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今日、唯一標準的な発達をしている猫の今井(左からふたりめ)が、ついにこのサークルをよじのぼって脱走しました。

立派に育って……部屋中を闊歩されるこれからの修羅場が楽しみです涙

 

 

さて。5月2日にあげた文献を並行して読み進めているのですが。

おもしろい。

いろいろ腑に落ちたり逆にいやいやいや、と思ったり、とにかく「秘密ブログで語らないでどこで語る」と思ったことがいくつかあったので、まだ読んでる途中なんですが、語ります。

 

注:

※ あくまで個人の感想です

※ しかも今回は『秘密』ではなくてその二次について語るというなんしかよくわからない構図になってます

※ マジメにウザく考えてますので「そういうのいらんわ」と思われる方はスルーしてください

 

 

まず、自分が書いたものからで恐縮なんですが、少し前にぴくしぶにあげた「告白」というおはなしの中で、薪さんが「結婚」という言葉を口にしています。これについてわたしは、実際にシステムとしてそれを機能させるとかそういうことは考えていなくて、いわば青木が「あなたが好きです」と言うのの延長上にあるというか、似たようなものというか、そんな意識でした。

わたしは自分自身がフツーに社会にそぐわない生き方をしていて、それは時間通りに動きたくないとか結婚だの卒業式だのといった制度がめんどくさいとかいう無視できる程度のものなんですが、自分の意識がそうなので、薪さんにそれを口にさせたときも、「心の底から愛してる」と言わせてしまった、という感覚での「そこまで言っていいの」感はありましたが、それ以上のものではなかった。つまり「結婚」というシステムをさして重要でもない選択肢のひとつとしか考えていないので、それが投影されたわけです。しかも無意識に。

 

で、『ゲイ・カルチャーの未来へ』という本の中に、ゲイのマリッジ・イークオリティという概念について、「ロマンティック・イデオロギーや個人の話ではなく、権利の平等というあくまで人権の問題」という記述があり、それだよ!とものすごく腑に落ちたわけです。

現実世界で自分が「なんで結婚しないの」と聞かれることになぜイラっとするのか、と、薪さんが結婚を口にすることは、選択肢という意味でわたしの中で同一らしいです。

 

しかもわたしの中では薪さんはゲイではなくて天然ジェンダーフリー(もう何度か書いてる気がしますが他にうまく説明できる呼称がないのでこれでいきます)という位置付けなので、もう男か女かとか制度的に可能かどうかとかそういうのは最終的にはどうでもよくて、「要は大事なのはおまえと、ふたりの関係だ」ということが、好きな相手への(ある種の)告白というかたちで現れたようです。

 

つまりですね、言わせたときのわたしの感覚としては、「え、不安なの、結婚でもすれば安心するかな、いいよ別に。してもしなくていいからしてもいい。それで気が済むなら。日本じゃ無理とか、そういうのもどうでもいい。どうせ現行の社会にそぐわない生き方してるし、重要なのは気持ちだから。愛してるから」とゆーことなわけです。 いやもう薪さんじゅうぶんデレてて(←無表情で)やさしいです。今は関係ありませんが。

それを文献の中で、結婚とは人権の問題だと、つまり選択肢があるかないかの問題だと言われて、それだよ、もう天然ジェンダーフリーでバイアスフリーだから薪さん自身が自分の中に勝手に(しかも無意識に)選択肢があるんだよね、とやっと書いた自分が論理的に理解した。というできごとなのでした。

 

おまえ何言ってるかわからんわ、という方には、わたしの書いたものはこのさいおいといて、「資料の中に発見した「LGBTにとっての「結婚」はロマンスじゃなくて人権の問題である」というまとめにオリエが納得した」、とざっくりまとめておきます。

 

ところでこの「ジェンダーフリー」という用語なのですが。

ここでは恋愛対象が同性か異性かということを指しているので、本来ならば社会的性をさす「ジェンダー」ではなく、生物学的性をさす「セックス」を使うべきじゃないかと思います。が、恋愛対象が問題になっている以上、「セックス」という語がセックスをさしてしまうという混乱が生じるので、あえて「ジェンダー」を使っています。

これを正確に語りたいときに他の人がどういう語を使っているのかはわかりませんが、少なくとも「フリーセックス」という言葉は、本来の「社会的・道徳的慣習にとらわれない、性についての自由な考え方・行動」という定義(そのものは合ってるけどその解釈)が誤解され、つまり女だからこうしろとかいう概念から自由になるバイアスフリーの考え方、という意味から変化して、自由奔放にセックスする、という意味で使っている人が多いようです。ネットで検索すると、男女平等という概念の発祥の地とされるスウェーデンが「男女入り乱れてセックスする国」みたいに紹介されている記事が上位にずらーと堂々と並んでおり、青木並みに目がテンになりました。

 

結局自分が書いたものを語っただけになってしまいましたが、結婚を気にしていないわたしがなぜその語を出したのか、ということに自分で納得がいったので、それを語ってみました。ウゼエ、と思われたらすみません。

 

ちなみに今回の文献、ゲイのハードコア・ポルノ漫画家が筆者なので、表紙がたいへんキツイです。有名な方らしいですがわたしは知らなかったので筆者名を画像検索したら、大変なことになってしまった……(MRI捜査並みにキツかったーー)。

 

https://www.amazon.co.jp/ゲイ・カルチャーの未来へ-ele-king-books-田亀-源五郎/dp/4907276869/ref=la_B004LUEBNW_1_18?s=books&ie=UTF8&qid=1556858368&sr=1-18

 

前にも書きましたがわたしは仕事の都合で社会的マイノリティについて調べることがよくあり、LGBTはそのひとつという位置付けです。わたしのこの関心は本来薪さんとは無関係なのですが、先日書いた二次と自分の中でつながったので、文字だらけで語ってみましたすみません。

書籍そのものは、1章は自分の関心事項という観点からたいへん興味深かった。あとはほぼ自伝って感じです。

まだ読んでる途中なので、またおもしろい発見があったら語ってみます。