こんばんは、こねこず元気です。今井さんは両目が小さく開きました。
岡部さんも片目あいてます。このふたりはほかよりからだが大きい。
曽我と小池が女の子です。
今日は若者がふたりうちまでついてきたんですが、こねこずに無反応でした。仕事終わってない(からついてきた)のにこねこ見て騒いだら怒られる、と思ったんだろうか。うちの室長さんたちを見て無反応って、精神修行でもしてるとしか思えない。
しかも終電で帰ろうとして終電逃して戻ってきたのであります。
わたしいまどうせベッドどころかソファですらなくて床でこねこずの横に寝てるんで、泊まるのは別にいいんですけど……でもわたしが上司としてイケズだとしても、若者もたいがいだと思うんですよ……。
文字書きとしてのワタシは我慢できなくなりました。いまそういう脳みそじゃないとか昨日言ったばかりの自分を訂正します。睡眠時間をこれ以上削ってでもいまこういうの(=書くこと)が必要なきもち。 コレなんなのかな……恋ですね
先日「早春賦」の中に場面だけ出した、「2月の頭に風呂に入っていて寝落ちした薪さん」です。
風呂のおはなし、何個目……。
ほむらさんの短歌からスピッツの古い歌「歩き出せ、クローバー」を思い出し、いろいろ取り混ぜました。
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クローバー
薪は基本的にことの前後に必ずからだを清めたがる。風呂の準備をしておくと抵抗せずに一緒に入ってくれることに、青木はかなり早い段階で気づいた。あまり明るいと灯りを落とせと言われるが、それは単純に、特にあとの場合、眩しいからだった。
湯船の縁に腕をのせて、その上に伏せてほとんど眠っている。かなりぬるく冷めてしまった湯がちょうどよかった。もうだいぶ長いこと黙って浸かっているが、心地よい安らぎしかない。呆れるほど無防備なその姿を、青木はただ黙って見つめ続ける。ついさっきまでの燃え上がり方が消え去った静寂の中で、今日新しく初めて聞いたあの戦闘機のような声は、ほんとうにこの人から出たものだったんだろうか、と自分の記憶が怪しくなる。混沌の色をした獣みたいな、まるで命を削る感じ方だった。
額から流れた汗が薪のまつげで止まって、涙の真似をして光った。力の入っていない指先がぴくりと動いて、左腕が湯の中に落ちた。キスの跡がクローバーの形についた肩から沈んでいく。あ、と思って崩れかけたからだを受け止める。
「いま寝てましたよ」
「……」
よく聞き取れない発音で薪がなにかいろいろ言った。
「あがりましょう」
「動きたくない」
「俺が運びますから」
「……」
また何か言う。
「わかってます」
ことばがはっきりしなかったが、そこは重要ではないと思った青木はそんなふうに答えてだけおいた。
「……」
「いいですよ」
「……」
「それもわかってます」
「******」
「――それは」
自由なメロディが流れ出して、急に声がクリアになった。薪ののどの奥からやさしいエネルギーがあふれ出して青木に届いた。湯に浮かぶクローバーの痣が、いまそのことばで摘み取られた。
「それは、知りませんでした」
薪が少しとまどったように薄眼を開ける。
「嬉しいです」
青木の返答にみるみる赤くなる。
「嘘だろ」
「何がですか」
「嬉しいって、なにが」
青木はストーリーを塗りかえた。
「なんでもないです。ただあなたの声がやさしかったので。それだけで」
薪は黙ってまた目を伏せた。今夜はおとなしく運ばれてやるしかなかった。
「ク ロ ー バ ー が 摘 ま れ る よ う に 眠 り か け た と き に ど こ か が ピ ク ッ と し な い ?」 ほむら/hi/ろ/し
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