雑種のひみつの『秘密』

清水玲子先生の『秘密』について、思いの丈を吐露します。

SS「スティグマータ」

昨日メロディ読んで動揺して前の晩徹夜だったのに真夜中とっくに過ぎてもうまく眠れなくて、なんか美しいものがほしいと思って井辻◯美さんの短歌に逃げてそこから短いの1本書きたかったんですが(前置き長い、まだ動揺してるから)。

脳みそがもう「おつらくてお気の毒な薪さんと、心根男前で善人だけどイラっとする青木」でいっぱいになってて、気づいたら書いたものもそうなってました。なんてこった

 

検索よけの半角スペースって役に立たないんですね、「はてな」の検索にひっかかっちゃったので、とりあえず過去記事の穂◯弘とJ △ × △(←大昔のJKみたい)は全部変換しました。もう一般人がキーワードからまぎれ込みませんように!!

出典という観点からするとよろしくないんですが、歌の作者を特定できない伏せ方はしないので、のぞかれるわたしとのぞく普通の人側の誰も得しない状況を考えて、ひらがな変換や記号の挿入や伏せ字(美しくない……)でしのいでいこうと思います。

 

 

折りたたみのあと、「原罪」で刺された傷跡のおはなし。完治後です。

痛そう→困ってる→かろうじて薪さんの気持ちはわかってるけどでも余裕ぶっこいてる青木、というしょうもない展開になってしまい、まったく動揺がおさまりませんでした。選んでおいてなんですけどH村氏の短歌までイラっとします。広い心で許してくださる方のみお進みください。

これ……スマホでちゃんと「続きを読む」になってますかね……不安。一般社会と自分の装備が違うもんで(テレビもスマホもないのに公費で買ったiPad3つあるとか)なかなか確認・修正できず。今日は特別やらしくはないからいいけど。

 

 

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スティグマータ

 

 青木の脇腹に残る傷跡に口づける。

 こういうところが肌の他の部分と感覚が違うのは知っている。もうあまり目立たない裂傷は、入り口こそ小さかったが、外相を刺そうとして邪魔をされた沙羅の力の入り具合が悪かったせいで、歪んで治りも遅かった。そうすることで創痕を消し去ろうとするかのように、指と唇と舌で丁寧にゆっくりとなぞる。あの日のことを思い出すと、いまでも恐怖と戦慄で脳髄まで強張る。

 青木の白いシャツを染めていた鮮血、こぼれた赤ワイン、沙羅のドレス。タジクのあの目、予想外の成り行きに蒼ざめた顔、見抜いた事実に自分で驚いていたあの顔。「現場」を離れた僕の手。病院で青木の手を握った僕の指。

 槍で刺された聖痕のようだと思った。他人の罪をかぶって、黙って刺された傷だから。

 青木が少し声をあげたので、肌に爪と歯を立てていたことに気がついた。いつもとは逆転した立場で青木が、どうしたらいいかわからずに困った表情をしていた。

 「……すまない」

 きっと情けない顔をしていたのだろう、起き上がった青木に膝の上にのせられた。羽織ったシャツ一枚を通して心臓の音を聞き、青木の裸の胸に手を当てて血流を確かめた。

 「いいですよ。俺に跡を残しても」

 青木が耳の奥に囁いてくる。「薪さんあなたまさか、まだ俺のことを傷つけたことがないなんて、思ってないでしょう?」

 

こ ん な め に き み を あ わ せ る 人 間 は 、 ぼ く の ほ か に は あ り は し な い よ  ほ む ら///ひ ろ し

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青木……あんた、ついったでよそさまから「いつまでもいると思うな薪剛」とか「おまえに剛くんをまかせられない」とか言われてたよ、しっかりして……。