雑種のひみつの『秘密』

清水玲子先生の『秘密』について、思いの丈を吐露します。

メロディ2026年2月号

 

こんばんは。今日から有休消化に入りました。

やったー11連休だー! って、そんなわけねーだろ! 今日も禁じられた(?)職場へこっそり自主的に出勤してきました。家にいても結局仕事だし、こんなに終わらないのは断じてわたしが無能だからではない。と信じたい。下半期の「休日に仕事をしない」という目標は、年末に至って無効となりました。

 

 

さてメロディは堂々と買いに行ってきました。行ってきたんですが、るんるん薪さ〜ん🎵とスキップして隣町の本屋に到達したら目に飛び込んできたのは、青薪の表紙……にくっついた生身の男ふたり!! だれ?! いらん……(すみませんね)つまりそういうテンションなのね今月号は、と分かりきったことを事前に確認してしまい、しばらく本誌を開く気になれなかったです。

 

夜になって、そうだ電子版の試し読みで扉が見られる、とやっと思い出して、ここでもまたアオリ角度の薪さんを拝見して、わりと好きなのよこれ。とやる気出して本誌を開いたら。

折り込み……?? なぜ扉絵をピンナップにしてくれなかったの……何ページあるんよドラマの解説。知らん人の情報なんかいらん!! 映画の時みたいに別冊子にして欲しかった。

 

さて写真のページはいつも見たくないものを見ないようにする時と同じように付箋でくっつけて閉じてしまって華麗にスルーして、表紙にも貼った。見たくないから(すみません)。さらに剥がれないようにマステで補強しました。

しつこいようですが清水先生が納得して喜んでるならいいんですよ! わたしが興味ないだけです。表紙に写真があったら無視しようにもできんだろ、と思うから隠す。

 

色紙。九州の美術館にあるやつにちょっと似てますね。

ストーリーのほう行きます。

・逆送。ってこのおばちゃん誰だっけ、と8月号まで遡りましたが記載なし(見落としてたらすみません)。調べたところ、少年審判には裁判官・書記官・保護者が出席するそうなので、このおばちゃんは裁判官ですね。

で、裁判官も星乃も、なんで嬉しそうなの……罪がでかいって決めたってことでしょ。星乃はともかく、裁判官おかしいだろ。

 

・まあでもいつもどおりオカシイおとな満載の『秘密』。花鈴もわからん……「無罪」で青くなって「隔離」で喜んでいながら、「無罪」を期待させたと怒る。何が言いたいんや。

そもそも遺伝子の発見とか法律とかこの際おいといても、「遺伝子」のせいでなにをしても「無罪」になることを大人が期待する、って頭おかしいでしょ。アメリカじゃねーんだよここは。そこはフィクションだからなのか?? でも『AI vs. 教科書が読めない子供たち』なんか読んだあとだと、そういう大人も実際いるんだろうな、とは思う。

 

・「殺人犯の子供が家に居ないから」

これはきつい。読んでマジで胸が痛んだ。薪さんに関しては、薪さんがそんなことを気にする必要はないと思うけど、要は子供だから。

って思ってたら、「僕はお母さんが「お母さん」でよかった」「お母さんがすき」って、かかかわいそう……だけどこの母親のこの言動をみてどこでそんなことが言えるんだ。

で、突然反省する花鈴。

 

もう誰一人として感情移入どころか理解できない。

薪さんはわかるって言ってたけど、花鈴の言葉が「責任」から出てきてるとは思えんし。

まあでも青薪は、枯れ葉がいい仕事してたのでよしとします。犬呼ばわりされている青木のまっすぐさと善人ぶりが、皮肉なく本心で眩しいよ。

 

・犠牲になる猫(幻覚)。

先生、猫飼いなのによく描けますねこんな絵。クロスケの頃から怖かった。わたしは世界のどこかでこんな目に遭ってる猫(や他のどうぶつ)がいるのを知ってるので、ドラマなんかでセリフに出てくるだけで恐怖でその夜眠れなくなります。

死体が、猫もにんげんも穏やかな顔をしてるのが救い。これがあるんで清水先生の漫画(の、にんげんの死体)は、まったく怖いところないです。和田先生や柴田昌弘先生の死体は、苦しんで死んでるもん。

 

・裁判官は結局、育て方だと思っていて、薪さんは結局、遺伝子だと思ってるんですね。

その遺伝子が、100%ではないにしてもいつか発現すると、それがいつかわからないからこそ恐怖だと思ってる。

青木は母親の態度を責めたことや「要君には家族が」からも、環境の影響が大きいと思ってるんだろうな(さすが文系 ←偏見です)。まあ光を引き取った男だから。

 

・「あなたには俺がついています」

岡部さんにクギ刺されたもんね。「あの人の傷を癒やそうとか思うな」「バカ顔で」って。でっち体質の青木、上長には逆らえないと見た。

とはいえ岡部さんは、あの時鈴木さんを持ち出す必要なかった(し、岡部あんた知らんだろ鈴木のこと)、って今でも思うけど。

 

去年、原画展情報とともに華々しく再開した『秘密』「DNA」、しかも初回は鈴木氏のかっこいい捜査官姿からでしたが、結局鈴木はそれ以上出てきてくれなかった、しょぼん。

 

柱コメントは、わかる単語が一個もありませんでした。

そして4月号に……つづく……?? え、この流れでこの最後のコマで、終わりじゃないの……??

と裏表紙裏を確認したら、次回は「スペシャルショート」です。つまりやっぱり最終回でした。扉の「第一話試し読み」も「ジェネシス」のことだし(「鈴木?」まででした ←読んだ)、「シーズン0」全体で「つづく」らしい。紛らわしい! 編集さんちゃんとして!

 

 

以上です。

さあて、猫家事すませて『下足痕』読もうっと。情報量が多くてさらっと読んでも意味がわからないことが多いですが、5巻が出るのでまとめて読めばわかるだろう、と楽しみです。

 

秘密のクリスマス短歌

 

今日、職員研修で生成AIの勉強をしたんですけど、講師=IT系の会社の人って、独特の話し方をしますね。好みの問題で脳内補正して聞いてました。

例:プロンプトは覚える必要ないんですよ → ないんです

※好みの問題です!!

まあ実際、業界者からしたら素人の集団はバカに見えて仕方ないんだろうけど、chatGPTに入れてやるプロンプトを覚えようとする人なんているんかいな…… (上の例文、5回くらい言われた)

議事録作成とかの便利なプロンプトを溜めておいてコピペして使えばいいって繰り返し言われたものの、断言するけど、数年立たないうちにソフトウェアに勝手に入ると思う、その機能。

 

 

さて、今年は平日だから例年以上に忘れてました、クリスマス。

今年もノラドはサンタを追跡中です。

www.noradsanta.org

そろそろ既視感が出てきた。来年は画像のリニューアルを期待したいです。

『ボーンズ』で現実主義の主人公・テンペランスが、サンタがいるという話を「子供にウソついてる」と否定するのが面白かったな。

 

連れ合いからケーキ食べないの、って電話で聞かれて、そんなもの……ってあーっ、冷凍室に3個もケーキあるじゃん。うち一個はクリスマスケーキ。ふるさと納税でもらったやつ。解凍したので夜中におやつとしていただこうと思います!

 

 

年末年始の猫グッズを計算して楽天のセールを睨んでいたら、メロディの表紙も出てました。みなさまもどこかよそでご覧になったことでしょう。

books.rakuten.co.jp

 

青木、若々しくて美しいこと……

薪さん最近、こういうあおり角度多いですね。そのネクタイ、見覚えがある気がする。と思って調べたら、似たものを何本もお持ちでした。

 

「エンドゲーム」 薪さんの髪の艶がすごいけど青木の姿勢がよすぎてかっこよすぎる。

 

「原罪」

 

「冬蝉」

薪さんてば おしゃれさん。

 

青薪のクリスマスは、とガチャを回してもあまりいい感じのがなくて、短歌なかったっけって探してもあまりいい感じのがない。なにか書きたいなと探していて、自分で「クリスマス」のあいうえお作文短歌(←意味)を作りました!

※以前の作文

 SS「あなたに捧げることば」

 秘密のあいうえお作文

 

まずは本宅で青木と舞の短歌(??)二種。

 

ク 苦しみや悲しみの溢れる世界で

リ 理想の愛をこの日だけは

ス 清しい空気、呼吸を作る

 

マ マジでこうちゃん、こんな日までそんなこと考えてるの

ス 少しくらい人生楽しんでよね

 

いやこれ現代短歌にしても字余り激しすぎるだろ。もはやただの作文。

次、もうちょっとマシな短歌っぽく、青薪。舞に実家を追い出された青木です。

 

ク 「来るのか」と

リ 林檎を齧りながら尋ねれば

ス スピードは光速並みで帰ってくるこたえ

 

マ まずワイン、チキンにケーキ、オードブル

ス すごい量ですけどほんとに食べるんですか、あなた

 

もちろん青木のために準備したんじゃよ。それに青木がいればけっこう食べる(自社設定)。

最後、鈴薪。クリスマス好き薪さん(自社設定)が、呆れる鈴木さんに呆れる短歌です。

 

ク くるくると回る瞳に反射する

リ リースの光、ツリーの光

 

ス 鈴木、おまえ、アウトドア派のくせになんで

マ 真面目に祝ったり楽しんだりしないんだ

 

ス すっごい輝いてるわよねつよしくん、あれどうなってるの意味不明

 

最後はお邪魔な人が出てきてしまいました。すまない薪さん。

どなたさまもよいクリスマスを。

 

わたしのカバさんとサイさん

 

こんばんは。

南アフリカとケニヤの新たなカバさんズを張り付いて観察すること4日、今日は見ていたすべての池と川でカバさんが不在でした。どうもカバさんは割と頻繁にというか簡単にいなくなるらしいことが、やっと理解できてきました。

これによってわたしの心理は落ち着き、iPadを「常時」から「時々」に解放してやったよ。よかった、自分がダメになるんじゃないかと心配でした。

 

とはいえあまりにカバさんがいなくて、クワ・マリタネのコメント欄情報で本日新たに見た、濁流の中のカバさん。ふたりいました。大雨のあとの川の流れをものともしない安定っぷり。

 

なんでこんなに沈むんでしょうねー。

普通に考えて、ハナだけ出して全身沈んだほうがいいんじゃないか??

 

 

こちらはカバさんウォッチングの過程で発見した、サイの幼稚園。真ん中少し右の小さいのはヤギです。保護施設のサイトに行ってみたところ、特に保護直後のサイを安心させるための存在のようです。

 

現地の日没と同時にいったんみんないなくなったんですが、しょくじだったようで、しばらくしたらまたでてきました。

クワ・マリタネのコメント欄情報によると、サイ(クロサイ)は絶滅危惧種すぎるので、この幼稚園以外では映像を流さないそうです。

カバさんも結構な絶滅危惧種なので、キバを狙う密猟者が増えていくと、サイと同じく情報を流してくれなくなるかもしれない。密猟者は銃ごと穴に落ちて死ねばいい。

 

実はクワ・マリタネを張っていた時に一度だけクロサイを見かけたんですが、これはめっちゃレアで、むしろ監視員がカメラを背けなければいけなかったのに見てなかった、ということらしいです。

このサイは密猟者にやられるのを防ぐために、あらかじめツノが削ってあります。幼稚園でも同じようになっているサイがいます。

ゾウの牙でも同じことをすることがあるそうです。昔ナショジオだかWWFの会報だかで読んだ。

 

 

カバに戻って、小黒三郎さんの組み木も手に入れました。木のおもちゃも小黒さんの組み木ももともとたくさん持ってるんですが、前回のは別の会社のもの、こちらは今回新しく買ったものです。

サイはうちになかったなー。探して買わなくちゃ。幼稚園に寄付もしなきゃ。

 

小黒さんの木の動物たちは、木のおもちゃ好きで動物好きのわたしが学生時代、貧乏だったのにしょくじも取らずに買い集めていたものの一つです。当時は学費を払って残ったバイト代は、メシも食わずにこういったものや書籍に費やしていました。

組み木でない小さい動物が一匹500円だったけど、よく買いに行ったなー。110匹シリーズでさすがに全部は無理で、でも30匹くらいは集めました。いまでも金を費やしてまったく後悔していないもののひとつです。

↓その一部



今日は職場であらたにカバさんを布教し、うちひとりがだいぶノッてくれて、YouTubeのいくつかのライブカメラサイトを登録してくれました。だいぶ満足した。

以上で連続カバさんウォッチング報告は終了となります。たぶん。今後しばらくはサイの幼稚園観察になる予定です。

今日は来年度の予算編成会議があって大枠が決まり、大仕事も納めたし、あとは年末までひたすら書類なので、またしばらく時間に関係なく生きる日々です。みなさまもお元気で。

 

わたしのカバさん3

 

カバさんロスが激しく気が晴れないので、奥の手を使いました。

 

まずこちら、最初に恋したクワ・マリタネ(地名もしくは施設名)のカバさん。

泥あそびで上半身真っ黒になったゾウさんに目が行きますが、その右に沈んで背中にカメさんをのっけてるのがカバさんです。これが最後に撮ったスクショでした。もっとしつこく撮っておけばよかった。

 

このライブカメラのコメント欄では関係者がよくわからないことをいろいろ呟いているのですが、あるとき「略語がわかんない人へ」というメモがあり、地名なのかなんなのかよくわからない大文字で始まる名詞やアルファベットだけの謎名詞は、他の保護区やライブカメラのある地名であることが判明しました。

わたしに向けたメッセージかと思ったよ! こういう「調査し続けた結果、謎が解けた」瞬間の昂揚って、最高ですね。

これによって「カバRP」などの書き込みは、「RPにカバがいる(あるいは出た)」という意味であることがわかりました。

 

見に行ったよ、同じ南アフリカのRPことロージーズ・パン。

背中が傷だらけのカバさんがいました。怪我をしているわけではなく、乾燥で皮膚が破れたか、過去になにかと戦ったか、の傷跡です。

 

鳥が皮膚の上のムシかなにかをたべています。大型草食獣にはよくある光景で、サイやキリンやゾウでもよく見られます。

 

こちらはカバさんのいるロージーズ・パンにやってきたゾウさんが、わざわざ池の中にウンコたれて去っていったときの図。

ウンコはこのあと浮遊してカバさんの顔面をかすめていきましたが、カバさんは気にしてませんでした。

まあ草食動物のウンコだし。笹しか食べてないパンダのウンコも、緑色で繊維質でいい匂いがするそうです。

 

ロージーカバさんのあくび。すごいサービスショット。

 

大雨のロージーカバさん。背中とハナだけ出てます。

 

夜中に草を食べて帰ってきたロージー

 

簡単に想像がつくと思いますが、ロージーカバさんを発見してから丸2日、ずっとロージーを観察していました。

朝起きてカバさんを見て、出勤してカバさんを起動して、会議中もつけっぱなし、会う人すべてに「別のカバさんを見てる」報告をし、写真を見せて無理やり「すごい」「かわいい」と言わせる。タチの悪いおばさんをやってました。

でもその前1週間、カバさんロスのわたしが元気がなくてついに自宅で発掘した積み木のカバさんを持ち歩きはじめ、移動のたびに机の上に並べていたので、また生きてるカバに出会ってよかった、くらいに思ってもらえてたみたいです。

 

なおロージーズ・パンにはリクガメも水を飲みにきていました。 ←爬虫類も好き

 

 

こちらはロージーズ・パンと同じグレイター・クルーガー・ナショナルパークにある、セロンデラ。にいるカバさん。

 

今朝はロージーカバさんもセロンデラのカバさんもどこかに行って帰ってきてないので、別のカメラをさがしました。

ケニヤの水場のカバさんズ。

 

カバさんはなわばり意識の強い動物だそうで、池にカバさんがひとりずつしかいないのはそのせいだと思われます。

ケニヤのこちらはおそらく、お母さんと子供たちの群れだと思う。カバだんご、見るからに若いし、皮膚もみずみずしいし。

 

ケニヤのこのカメラの欠点は、しょっちゅう画角やポイントを変えて珍しいどうぶつを探して視点が移動することです。

他の人には嬉しいことなんだろうけど、カバさんウォッチャーのわたしとしては、こんなのんびりした子カバの群れが寝ながら鳥さんにつっつかれてるのにそこからカメラを移動するなんてありえん、と思っています。戻してくれ。

 

 

ロージーズ・パンのカバさんやセロンデラのカバさんが戻ってこなかったら、クワ・マリタネのカバさん1号も同じようにどっか行っただけだ、とむしろ安心できる。

みんなどこかで元気でいますように。

 

SS「アンビバレンス」

 

今日は19時に出勤してきた人がいて、指導するためにまだ職場にいます。

仕上がりを待ってるあいだ、もういつもの書類書きだのメールチェックだのをする気力がなかったので、おはなし書いてた。

 

140文字で書くお題ったー

 

ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』に出てきた「矛盾語」みたいな遊びがすごく好みなんですが(まあ誰でもそうだろう)、いっぱい散りばめてみました。ちょっと形式先行みたいな気に入らなさはあるけど、なんとか19時出勤者の仕事もまとまりそうだしわたしの猫ずもハラを減らしているし、仕上げてアップして帰るぞ!

 

 

わたしのカバさん2

 

カバさんにまた会いたいオリエです、こんばんは。

我ながらアタマどうかしてるんじゃないかと思います。時間とともに落ち着くでしょうけれど、4日間つけっぱなしでかじりつくように見ていたライブカメラ、ほぼまったく興味がなくなりました。もちろんくだんの池は時々チェックしてるんですが、最初にキリンが大写しになって大興奮したよそのライブカメラとか、なんかもういい。覗けばいつでもカバさんがいる、そこにたまにかっこいいシマウマや優雅なゾウさんが来る、という構図が、自分的にたまらなかったようです。

ゆうべはカバさんのことを考えすぎて、アフリカに旅行にいく夢までみてしまいました。自分が心配になります。

 

今日、先週の水曜日以来、5日ぶりに自宅のiMacを起こしたんですよ。普段はMacBook Proで済ませてるので。

そしたらでかいモニタに大写しにしといた5日前のカバさんの背中が、iMacのスリープ前の姿そのままにそこにあって。iMacのスクショ、すぐ撮れなくて、あ、と思ってるうちにゆーちゅーぶが更新してしまい現在にタイムスリップし、カバさんの背中は消えてしまいました。でも一瞬だったけどちょい幸せな気分になった。

こんな感じ↓の画でした。

沈みまくってる。これが普通の哺乳類って、なんなんだろう。カバさんってもしかして、クジラとかの仲間なんじゃないのか。

 

とちくるって、楽天でなぜかおすすめに出てきたカバさんの置き物を買いそうになってます。

こんなの↓

子カバかな。本物ほどじゃないけどかわいい。いま脳みそにカバフィルターかかってるからなおさらかわいい。

またあのカバさんに会いたいです。 ←しつこい

 

 

先日職場でカバさんの話をまだしつこくしていたら、同僚の一人がライブカメラを検索し始めました。

いろんなライブカメラがありますね、と言っていたその同僚がしばらくして、スキッド・ロウのライブがありますよ、中継するみたいすごい、とか言い出しました。

なんのこっちゃい、と見てみたら、なんのこっちゃ、でした。

 

彼女が考えた『スキッド・ロウ』のライブ:

※80年代〜90年代にヒットしたLAメタルのバンド

 

彼女が実際に発見した「スキッド・ロウ」のライブカメラ

※LAの麻薬中毒者などの路上生活者街

 

ドラッグが人を破壊するのはわかるけど、街まで破壊するんですね。

日本の安全神話、などと言われて久しいですが、いやいやまだまだ安全だよ日本。この治安の良さは、実は重大なインフラで資産だと思う。

 

 

とにかく、起きたら、寝る前、と右の意味不明なチャットをそれでもせっせとチェックしてるんですが、わたしの役にたつ情報はありません。

カバさん、おっことぬしさまみたいに、ずっとそこにいて欲しかった。

 

 

わたしのカバさん

 

前回書いたカバさんの話をしますので聞いてください。今日は最初から最後までカバさんの話です。

 

先週の土曜日、とある理由から探し物をしていて世界各地のウェブカメラをチェックすることになり、やがて南アフリカのウェブカメラに辿り着きました。池があってカバさんが写っていました。

www.youtube.com

 

わたしのアフリカにおける野生動物のいちばんのお気に入りは、ダントツでゾウさんでした。仔象が自分のハナを踏んづけて転ぶことがあるとか、あの巨体で実は泳ぐとか(※子供の頃にゾウが泳いでる姿を水中で写したなにかのCMがあった)、推しポイントがありすぎました。

カバについては、アフリカに住む人々にいちばん怖いどうぶつはなにかと聞くとみんなカバと答える、という話くらいしか知るところはなく、わたしの中ではサイより下位でした。なお年間500人くらいがカバさんによって殺されるそうです。ただしゾウの牙狙いの密猟の取り締まりが厳しくなり、象牙の代わりにカバさんの牙が獲られることがあるそうで、殺されるにんげんの中にはかなり密猟者も混ざっているのではないか、というのがわたしの勝手な推測です。

 

で、そんな感じだったのに、このウェブカメラで発見した、というよりサイトをのぞいたらたまたまそこにいたカバさんに、わたしはなぜかすっかり惚れてしまったのです。普段動画の類をまったく見ないどころか流れてたら消すのが常なのに、そしてそれは今でもそうなのに、南アフリカのとあるカバにまいってしまった。

カバさんは特に何もしない、というか本気で何もしません。だいたい水に浮いて寝ています。しかも顔も沈んでることが多い。背中の一部しか見えないことも多い。息できんの?? たいして動きもしないのに、iPadを1枚このサイト専用にして、4日間ひたすら観察していました。

時差の関係上、わたしが起きている時間はありがたいことに現地もほぼ昼間です。夜明けや夕方になると時間が気になるので、iPadの「世界時計」にケープタウンもセットしました。

なおこのスクショを撮った時点では、池には結構な雨が降っていて雷がめちゃ鳴っていました。

 

さて動かないカバさんですが、当初はなにやってんのかな、とただ見てたんですが、あまりに動かないのでふと、ここに休みに来ているんじゃなくてここが本拠地なのか、と(あとになって考えたらあまりに当たり前のことに)思い当たりました。なぜ最初から思いつかなかったのかというと、この池には他にもいろんな動物が水を飲みに来ていて、彼らは水を飲むと去っていくからです。ゾウさん、シマウマ、シカかレイヨウの類い、サイも一度だけ見ました。鳥はいろいろいます。みんな去っていきますが、カバだけはひとりでずっとそこにいます。

こちら、ゾウさんが泥遊びに来たとき。

カバさんはほぼ沈んでいます。相互に認識はしていたようですが、あまり気にしてるふうではありませんでした。

 

哺乳類なのにあまりに沈んでいるので気になって調べたら、カバさんは水棲動物のようです。そういえばそうだったかもしれない。けどこんなにずっと沈んでるなんて思わなかった。水に浸かって浮力を利用し、さらには汗腺のない肌に水分を与えているのだろう、とのことです。そりゃそうだ、何の気なしに見てるけどアフリカ暑いんだから。いま夏だし。カバさんは呼吸も5分くらいは止められて、寝ていてもたまにハナを出して無意識に呼吸するそうです。

調べたらなおさら、カバさんてばめちゃすごい、となってしまって、会う人みんなにこのカバさんの話ばかりしていました。もちろん会議中も、会議用iPadの横で自分のiPadを広げて、カバさんを見てほのぼのしてました。

 

ところがわたしが観察を始めて4日が過ぎた頃、カバさんは突然姿を消してしまったのです。以来帰ってきていません。

見ていたあいだには、一日に一回くらい水を出てどこかに出かけていました。たぶん草を食べに行ってたんでしょう。たいていは見てないうちにいなくなって見てないうちに戻ってきてました。出かけるところと帰ってくるところも、一回ずつ見かけました。

出かけるところ。たぶん夕方。

 

帰ってきたところ。確か明け方。

 

でも現地の夜中もけっこう池にいた。

 

いなくなって24時間経った頃、FBIでもそろそろ捜査してくれる時間経過ですが、心配になってわたしも調査を始めました。

この池を写してるカメラは時々ズームしたり回ったりするのですが、どうやらカメラの背後にはロッジがあって、野生動物を見られるリゾートになっているようです。観察要員か保護要員のような仕事をしてる人もいるようで、YouTubeのコメント欄には「雷雨で雹が振ってきた」とか「アブダビに出かけてくる」とか、関係があったりなかったりのつぶやきが流れています。さらには、あっちにシマウマがいたとか、(別の)カバがいっぱいいるとか、地名なのかなんなのかよくわからない大文字で始まる名詞やアルファベットだけの謎名詞に混ざって、カバの遺体をライオンが喰っている、などと不穏な会話も流れており、定期的にカバの遺体のつぶやきが上がります。どうも池とは別の場所に遺体があるようです。

えっと思ったんですが、でもそれが同じカバさんなのかもわからないし、だってゾウもシマウマもシカかレイヨウみたいなのも、みんな群れでいるもん。ひとりじゃないもん。カバさんだっていっぱいいるって言ってる人もいるし、周囲に他にもいておかしくない。わたしのカバさんはわたしが見ていたときには特に弱っているようすもなく、というのは池の中で元気にウンコを撒き散らしていたからです(カバはそういう排泄の仕方をするそうです)。

余談ですがその水をみんな飲みにきているので、野生動物ってハラが丈夫なんだな、と思いました。わたしも先日06と書いてある缶詰を発掘して、まさか年号のわけはないから西暦だな、と試しに開けてみたら問題なかったので、美味しくいただきました。いわしの蒲焼の缶詰でした。わたしの場合にはガサツなだけですが、他人がハラを壊すものを同時に食べてわたしだけいつも大丈夫なので、多少胃腸が強いということもある気がします。でも野生動物にはかないません(そりゃそうだ)。

 

YouTubeのこのカメラのコメント欄には関係者しか書き込めない仕様なので、不安感が募っても質問もできない。心配で色々検索してもニッチ過ぎてあまり情報がない。ライブカメラだけでなく過去の録画もあるようですが、動かないカバさんよりゾウさんとかライオンとかの動画で、観光案内みたいなもので、当然最近のカバさんの情報はない。

でもなんとか、オンタリオの男性で、同じカメラを観察し続けている人を発見しました。オンタリオってどこだっけ……五大湖あたりか。その人はわたしが前回あげたのと似たような、カメの甲羅干しの写真をSNSにアップしていました。よかった、ありがとうオンタリオの人。

そこに一縷の望みを託し、カバさんがどこに行ったか知らないか、と突然書き込んでみました。怪しい他人感、しかもストーカーっぽさ満載だったので一か八かでしたが、「わからんけどたまにいなくなってまた戻ってくるよ」と、親切にも返信してくれました。オンタリオの人にはわたしがカバさんを気にしていることが伝わったようで、さらに続けてしつこく聞いてみたら、カバさんは他の池に行っちゃうこともあるし、草むらで寝ることもしょっちゅうある、というのです。陸上でも寝るんかい! さすが長年観察しているオンタリオ人の情報はありがたい、と観察歴一週間のわたしは思ったことでしたよ。

現在のケープタウンは、雨が降ると最高気温20度程度。晴れると30度くらいのようです。もしかしたら暑かったんで水に入っていて、大丈夫になってきたから陸で寝始めた可能性もある。このへんはわたしの想像ですけれど。

 

カバさんが無事かどうかはまだわかりませんが、希望が出てきました。他の池に移動したと想像するだけで、だいぶ気持ちが軽くなります。だから自分の中ではそういうことにしておいて、もしも二度と戻って来なくても、カバさんのスクショを眺めながら、巡り会って4日間じっくり観察できたことに感謝したい。

たまにカメラを覗いてみて、いつか帰ってくるのを待ちたいと思います。

 

なお、この池の背後にある宿泊施設はおそらくこちらです。

その1

その2 

その3 

その4:名前は似てるけど違うやつ、こっちがわたしが求めてるところなのか微妙 

その5:これも同じ国立公園内の違うところ

引退したらいつか行ってみようかと思っている。あるいはそのうち勇気が出たら、問い合わせのメールを書いてカバさんのことを聞いてみるかもしれません。