雑種のひみつの『秘密』

清水玲子先生の『秘密』について、思いの丈を吐露します。

秘密のヨガ

 

年度末、どちらさまもお元気ですか。

例年この時期は比較的ヒマなんですが、今年はセミナー・出張・出張・研修・セミナー・出張、で休みなし。いつどこでも寝られる。

今日は職場の研修で、スキー場のあるホテルまで行ってきました。

こちらは道中の景色。牧場の中、左に一本立ってるのが桜の木で、朝ドラかなにかで使われた風景だそうです。

 

生まれて初めてヨガをやりました。呼吸がだいじ、とインストラクターが繰り返していましたが、「細胞が呼吸する」とか「低音と高音のベルの音がサークルとなって巡回して」とか言われても「???」の、スピリチュアル系にまったく感動しない超現実人間のわたし。ストレッチだと思えば気持ちよかったものの、だったらストレッチでええやん……ところどころ「宇宙のエネルギーが」とか「体を揺らすことで体内の水分を整えて」とか言われるのが気になって、こういうふうにオウムは勧誘してったんだろうな、とか思っちゃって、雑念払うの無理。要求されるほどリラックスできませんでした。

ところでインストラクターは美人でした。聞いたところによるとヨガ教室ではネット予約の段階で席というか位置を選べるそうなんですが、前列は常におっさんだらけだそうです。瞑想とかリラックスとかのレベルじゃないよね。そういうおっさんたちの存在に絶望しますね。

 

わたしは自慢できるほど体が固いんですが、薪さんは柔らかそうですよね。そのほうが妄想も楽しいですし。だいたいただストレッチしてる姿だけで、お美しすぎるんですよ。と青木が言ってます。

こう、両足を開脚して、180度とは言わんまでも150度くらいには余裕で開いて、そこに上半身を前に倒してぺたっとできる、くらいの柔らかさを要求したいです。青木が微妙に固くて、同じ体制で寝る前のストレッチとかやります。

「おまえ、意外にからだが固いんだな」

「俺はけっこう普通ですよ。あなたが体操選手みたいに柔らかいんですよ」

「鍛えてやろう」

青木の背中に座る薪さん。

「……もうちょっと真剣に体重かけてもらえませんか」

「なんだと」

ボンボン、と青木の背中をクッションにする薪さん。

「うーん 仔猫にふみふみされてる気分なんですけど」

「なんだとー!」

というくだらないほのぼのいちゃいちゃ青薪を妄想しながら、自分の固さと闘っていました。

 

 

あと産業医の健康講話があったんですけど、セクハラのオンパレードで健康どころじゃなかった。

「痩せたい人は痩せるのなんか簡単です、特に女性」とか、「女性の健康について男性も知ると、奥さんに感謝されます」とか、「よい食事で体を整えるとシミ・シワなどの「七難」が出てきません」とか、「女性は妊娠するために体を整えていくとよい、特に若い人にそういう指導をしていくとよい」とか、おっさん! わたしとたいしてトシ変わらないのに。管理職ならもうちょっと考えて喋ってくれ。

部下は「良かれと思って言ってるんですよね」とか「悪気はないんですよね」とか言ってたけど、悪気があってたまるか。いまどき人前で悪意を持ってセクハラする奴なんかいないので、良かれと思って、っていうのは許す理由にはならんのですよ。悪気がないからタチが悪い。

それに産業医は医者だから健康長寿を推進するのはわかるんだけど、ワークライフバランスとか言われても、オタクの「ライフ」はオタ活であって一般の生活と違うところにあったりするし、わたしの「ライフ」は猫であって猫のいない人生に未練はない気持ちなんかわからんだろうなとか、なんか人生において大切なものの彼我の違いを思い知らされました。自分が受講者として厄介なタイプであることは自覚しています、すみません。

 

 

ホテルはスキー客で満杯でした。

新幹線の駅から無料送迎バスで1時間、周りにはそのホテル以外なにもないスキー場です。こういうところを好んでやってくる人々って、どういう動機でここを選ぶんだろう、と真剣に考えてしまった。たとえホテルが満室になってもスキー場は比較的すいてる、というのが魅力になるかもしれないですね。

 

だったら鈴薪がやってくるケースもあるかもしれない。

熊に遭遇してすごい勢いで頂上から滑り降りてくる鈴薪とか、コナンくんあたりにありがちな雪山での殺人事件(なんでそんな無理っぽいところでわざわざ殺すのか)に遭遇してなんの権威もないのに割り込んで事件を解決する鈴薪とか、しかも容疑者が外国人観光客だったりとか、英語が通じないところを薪さんがアラビア語だのパシュトゥー語だのに聞き耳立てて内緒話を聞いちゃったり、解決場面でペラペラ喋りながら追い詰めちゃったり、なんで犯人がわかったのか周囲の誰一人理解できないのに、鈴木さんだけは雰囲気でわかっちゃう。そんで飛び掛かってきたでっかい北欧系の容疑者は、小さい薪さんが華麗に投げ飛ばします。鈴木氏はそいつの首根っこを踏みつけながら「薪、手加減しろよ」とか言ってます。

滑りが華麗すぎてナンパされる鈴薪とか、それに塩対応の薪さんとか、そういう半端なモテエピソードも鈴薪だとかっこいい。

スキーどころかスポーツをしない人間なので妄想に限界があります。残念です。

 

 

こちらは帰り道の農場、冒頭の桜とは別の、ヤドリギに宿られすぎの木々です。ちょっと心配になる。