雑種のひみつの『秘密』

清水玲子先生の『秘密』について、思いの丈を吐露します。

SS「Kiss7 帰還」

 

こんばんは。

トイレ(の水道)が凍った北東北の住人です。風呂の残り湯を洗面器で汲んで流してます。例年だと外部水道管を雪で埋めて凍結防止とするのですが、なまじ暖冬なもんで油断しました。

 

急に寒くなってとまどう雀たち。

 

 

昨日の野良さん、火葬して共同墓地に入れてもらってきました。

こういうのは自分が後悔しないための自己満足でしかありませんが、してよかったです。

 

最後にシーバをお供えして、手続きのために名前を教えてくださいって言われて。名前わかんない、っていうか野良さんらしいから、その場でアイくんとつけました。最期の目の状態が悪かったから。

共同墓地に入れていただくのに石のプレートに名前を書きました。お骨拾って桐の箱に入れていただいて、今日納骨できます、と手続きしてたら、次はちゃんとおうち猫になって幸せになれるんじゃないかと思えてきた。

生前縁のない猫さんでしたが、毛皮を着替えてわたしのところに来たら、いい里親さんを見つけてやります。

 

 

しんみりした話は以上。

岡部さん(猫)の下痢もまったく改善の兆しが見られず途方にくれていますが、とりあえず(??)妄想してます。

 

昨日lilyさんちで、酔っ払って寝ぼけた薪さんが対青木の甘えた言葉を岡部さん相手に吐いてしまう、という楽しいトラブルがありました。 

※ 何言ってんのかおまえの解説わからん、という方はlilyさん宅をご訪問ください

 

それでそのトラブルの、トラブルでないバージョン、つまり青木相手に甘える薪さんを勝手に書こうと思った。のですが、できませんでした(えっへん)。

「あおき。くつした」ってやつですね。無理でしたすみません。靴脱がせたとこで挫折して違う方向に行きました。

 

ということで甘えてない??薪さんです。こちらの都合で数字が飛んでます。くつしたは、言わなくても脱がせてもらえると思います(あれ?)。

 

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Kiss 7   帰還

 

 

 マイアミからの帰国便に合わせて、いつもの羽田ではなく成田に降りた。学会とMDIPの会議が重なって東海岸を縦に移動した一週間はなかなかこたえたらしく、青木はわずかばかりの荷物を請け負うと成田エクスプレスの暗い窓際で、長い出張をひとりで頑張った恋人の小さな頭を支えた。東京駅でタクシーを拾い、マンションのエントランスを肩を抱くようにして抜け、玄関からは完全に抱いてベッドまで運んだ。

 まず靴は脱がせなければならない。ネクタイとベルトを緩めて楽にしてやって、それから上着。あとはあちこちのボタンをランダムにはずして、細いからだを少しずつ解放していく。はだけた胸にキスを並べていると、肌がぴくりと反応し伸びてきた指に髪を掴まれた。

 「やめろ」

 「お目覚めですか」

 「最後にシャワー浴びたのいつだと思ってんだ」

 「大丈夫ですよ」

 「大丈夫じゃない」

 「そうじゃなくて。お風呂沸かしてあります」

 咎めていた力が抜ける。

 「動きたくない」

 「そのために俺がいます」

 「先にやることがあるだろ」

 青木は顔をあげてからだをずらし、難しい恋人のわがままな唇にくちづけた。

 「ご満足ですか」

 「たりない」

 「あなたが大丈夫じゃないって――」

 「うるさい」

 再度後頭部を押さえつけられて噛みつかれる。

 「あちこち痛いんですけど」

 「僕もだ」

 噛まれたところを今度は舐められる。「だから、もっと」

 「お湯がさめます」

 「あっちで続ければいい」

 そりゃそうだ、と青木は解決策に同意して、やっと帰ってきたからだを抱き上げた。

 

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